5月に節目の50を下回ったグローバル製造業PMIは7月をボトムに上昇傾向。
最新の「製造業PMI」と「ISM製造業景気指数」から世界と米国の景気を観察してみます。
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①グローバル製造業PMI
「購買担当者指数」は「PMI」とも呼ばれる景気指標の一つです。
世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標です。
50が分岐点であり
●50より大きい⇒景気拡大
●50より小さい⇒景気減速
と判断。
製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆します。
グローバル製造業PMIは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数です。
グローバル製造業PMIの推移を見てみます。
※グローバル製造業PMIについて、詳しくはコチラ(英語サイト、PDF)
https://www.markiteconomics.com/Public/Home/PressRelease/9327bfd6ab96442a9c259b5a87f13adc
※出所:上記PDFサイトより作成
2019年11月は「50.3」(前月比「+0.5」)でした。
7月をボトムに8~11月は上昇傾向。
まだ節目の50を超えて景気拡大傾向を示唆。
2017年12月をピークに2019年7月まで19ヶ月(1年7ヶ月)続いた低下トレンド転換かどうか。
●2018年2月:54.1
●2018年3月:53.3
●2018年4月:53.5
●2018年5月:53.1
●2018年6月:53.0
●2018年7月:52.7
●2018年8月:52.6
●2018年9月:52.2
●2018年10月:52.1
●2018年11月:52.0
●2018年12月:51.4
●2019年1月:50.8
●2019年2月:50.6
●2019年3月:50.5
●2019年4月:50.4
●2019年5月:49.8
●2019年6月:49.4
●2019年7月:49.3
●2019年8月:49.5
●2019年9月:49.7
●2019年10月:49.8
●2019年11月:50.3
※PMIについて詳しくコチラ↓
●中日独の景気動向 2017年11月データ - ユキマツの「長期投資のタイミング」
②主要国製造業PMI
主要4ヶ国(米中日独)の国別の製造業PMIを確認。
期間は2016年1月~2019年11月です。
※出所:「https://jp.investing.com/search?q=製造業購買担当者指数 PMI」のデータより管理者作成
直近のピークは
●中国:2017.9月
●ドイツ:2017.12月
●日本:2018.1月
●米国:2018.4月
であり、今のところ
「中国⇒ドイツ⇒日本⇒米国」
の順にピークアウトしています。
2019.11月の数値変動は
●米国・ドイツ、日本、中国:上昇
すべて上昇。
③ISM製造業景況指数
次に、米国の景気指標の一つ「ISM製造業景況指数」を確認します。
PMIと同様、50が分岐点であり、
●50より大きい⇒景気拡大
●50より小さい⇒景気減速
と判断。
※ISM製造業景況指数についての記事↓
「株は景気の悪い時期に買うは正しいか?」米国景気の一つの指標【ISM製造業景況指数】
※出所:アメリカ ISM製造業購買担当者指数より作成 ※期間:1995.1~2019.11 ※数値は概算値
2019.11月は「48.1」(前月比−0.2)。
予想(49.2)に反して低下。
1995年以降でみて低水準。
2018.8月「61.3」が直近のピークで、その後は明確な低下トレンド。
④参考データ:ISM製造業景況指数、近年の低い値(概算値)と株価との関連
※出所:アメリカ ISM製造業購買担当者指数より作成 ※期間:1995.1~2019.11 ※数値は概算値
●ロシア危機:47
●ITバブル崩壊後(2回のボトム):41、46
●サブプライムバブル崩壊後:33
●欧州債務危機:49
●チャイナショック:48
●2019年11月:48
※出所:アメリカ ISM製造業購買担当者指数、S&P500 インデックス(SPX) - Investing.comより作成 ※期間:1995.1~2019.11
ISM製造業景況指数が低い時期、株価は横這い~低迷していることが多いですが、今回は「48.1」という低値でも株価は最高値圏にあり。
おわりに
ISM製造業景況指数と米国製造業PMIはアベコベな結果。
個人的には
●市場に「順風」が吹いていると素直に思える時期
●株価が長期的にみて割安?と感じる時期
などに大きくリスクをとるのが好み。
今は微妙で判断が難しそうな印象でボチボチのリスクテイク継続。
今週はプットオプションが活躍。
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