ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

2022年の <想定内> <想定外>

今年の出来事、<想定内>だったこと<想定外>だったこと。

<想定内>の出来事:株安 

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景気に関しては2月の上記記事より引用。

2022年の世界景気と株価に関しては今後

☆CLIやPMIの低下トレンドが継続する

☆CLIが100を、PMIが50を下回って景気減速感が鮮明になる

なら株価は軟調になりやすい?

と推測。

ごくシンプルに考えるなら世界景気はパッとしない状況が継続しており、株価はさほどダメージを受けていないので、当面は要警戒の時期か。

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中銀スタンスについては2月の上記記事より引用。

2022年は総じて中銀のスタンスは昨年より引き締め的なものになりそう。

コロナという非常時での金融政策、財政政策からの転換ともいえるのでしょうが、今までのような強力なサポートが受けられなくなる可能性が高いことになり、株式市場にとっては大きなネガティブ要因か。

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投資家のリスク許容度については3月の上記記事より引用。

もちろんマージンデット、信用買い残、株価などが今後どうなるか、先のことは全く不明ですが、経験的、長期的には今は投資家のリスク許容度が急低下している時期に当たる可能性があり、

☆2022年、マージンデットや信用買い残の減少傾向が続き

☆マージンデットが前年比でマイナス幅を拡大していく状況が続く

ようなら、ごく控えめなリスクテイクが無難と思われる状況。

結局景気はCLIが100、PMIが50割れ。

中銀スタンスはFRBはQT+利上げ、その他中銀も程度の差はあれ概ね引き締め的。

マージンデットも減少傾向が続き、米国中心に投資家リスク許容度は低下。

そんなこんなで株安となったのは、想定の範囲内。

<想定外>の出来事:激しい円安と日本株、米国株のミスマッチ

<ドル円:ここ1年ほど>

※出所:USD JPY 過去データ - Investing.comより作成

急激に利上げを進めるFRB、緩和スタンスから動かない日銀、そんな両者のスタンスの差もあって、9~10月頃には急激で大幅な円安となりました。

S&P500は9~10月頃に今年の最安値を更新。

年初のピークから3割近い大幅な下落となり、米国株は明確なリスクオフ。

<S&P500:ここ1年ほど>

※出所:S&P500 過去のレート - Investing.comより作成

一方、TOPIXの今年の最安値は3月であり、米国株が3割近く下げているときにも、TOPIXは3月の安値より3%以上高い位置にいました。

<TOPIX:ここ1年ほど>

※出所:TOPIX 過去のレート - Investing.comより作成

個人的な経験では

米国株が直近ピークから3割近くも下げているときの日本株といったら、円高も手伝ってそれはもうボロボロで・・・

というケースが多かった。

そんな経験から

米国市場の悲観と、激しい円安も手伝ってさほど悲観的でもない日本市場のミスマッチ

へどう対処していいか、往生しました。

米国の悲観になびくべきか、日本のさほど悲観的でもないスタンスになびくべきか。

結局個人的には米国の悲観になびいて9~10月、日本の個別株でショート強めのロングショートを行い、それで見事に失敗しました。

パブロフの犬のように

●米国株の下げ⇒日本株の下げ

●リスクオフ局面⇒円高

の条件反射が染みついており、今年の9~10月は個人的には<想定外>のすこぶるやりにくい時期となりました。

<ドル円:ここ1年ほど>

まとめ

というわけで、

●「世界景気悪化+FRBの利上げ+QT」の時期は米株の下落に気を付ける

という2018年の経験則は2022年にも通用しました。

一方、もはや

●「リスクオフ⇒円高」

という図式は場合によっては通用しないことも確認できた2022年。

また来年も<想定内><想定外>の出来事が起き続けるでしょうが、とにかく大失敗して投資家リタイアとならないよう、細々と生き延びていきたいと思う次第。

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