ユキマツの「長期投資のタイミング」

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米国リート 2年足らずで -36%の暴落

米国リートの割安割高を探ってみる記事。

 
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米国リートスプレッド

米国リートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしは米国リート(IYR)と米国の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。

本記事では

「IYRの平均利回り-米国国債利回り(10年物)」

のことを「米国リートスプレッド」とします。

クレジットスプレッドと同じような発想で、「米国リートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が

・大きいほど米国リートは割安

・小さいほど米国リートは割高

とみなす見方です。

※IYRの利回りは過去1年間の分配金で算出

※「米国リートスプレッド」は一般的な用語ではありません

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

過去の利回り:「米国リート」と「米10年国債」

下記グラフは2002年9月末~2023年9月末の米国リートと米国長期国債の利回りの推移を示したもの。

※出所:Yahoo Financeアメリカ 10年 債券 過去データ - Investing.comのデータより作成

米国リートの利回りは月末値では

・ITバブル崩壊後:約7%

・リーマンショック後:約12%

・欧州債務危機、チャイナショック:約4%

・コロナショック:約4%

まで上昇。

最新の米国リートスプレッド

次に米国リートスプレッド

●【IYRの利回り-米国債10年物の利回り】

の推移を確認してみます。

期間は2002年9月~2023年9月末。

※出所:Yahoo Financeアメリカ 10年 債券 過去データ - Investing.comのデータより作成

2002年9月以降の中央値は約「0.9%」。

2023年9月末は約「-1.3」。

・IYRの利回り:3.24%

・米国10年物債利回り:4.58%

9月末の「-1.3%」は中央値「0.9%」より大幅に小さく水準としては米国リートは

割高?

と推測。

米国リートスプレッドとIYR

※出所:Yahoo Financeアメリカ 10年 債券 過去データ - Investing.comのデータより作成

最後に米国リートスプレッドとIYRの推移を併記。

2006~2007年頃はIYRが急騰し、米国リートスプレッドがマイナスとなり、わかりやすく「割高」局面となり、その後の金融危機でリートは暴落し、大幅な「割安」水準となりました。

今も米国リートスプレッドがマイナス、つまり米国債利回りの方がリート利回りよりも高いという当時以来の異常事態。

この視点では異常な「割高」水準。

米国リートIYR株価は直近ピーク2021年12月高値「116.9」から現在大きく下落。

直近値は「75.2」と-36%水準で2022年10月安値も下回る水準。

それでいて米国リートスプレッドの視点では異常に「割高」という評価。

☆2021年ピークからマイナス50~70%というような米国リート大暴落相場がやってくるのか

☆そろそろ米10年債利回りの上昇も止まってやれやれ相場がやってくるのか

とりあえず暴落しているのに異常に「割高」っぽい、手を出しにくい状況の米国リート。

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