ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

年間で9割減少

f:id:yukimatu-tousi:20190124202928p:plain2018年12月末のFRB、ECB、日銀、3つの中央銀行の資産動向を確認する記事です。

※本記事では便宜的に「1ドル=110円」「1ユーロ=130円」で円換算しています
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中央銀行の動向を確認するメリット

中央銀行の動向は

投資タイミングの時期を判断する一つの手掛かりになり得る

とわたしは思います。

※その説明↓

「中央銀行の動向」が「投資タイミング」を判断する、一つの手掛かりになり得ると考える根拠 - ユキマツの「長期投資のタイミング」

FRBの動向

f:id:yukimatu-tousi:20190124203236p:plain※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fed

ここ1年のFRBの資産推移です。

2018年12月末:4.08兆ドル(約449兆円)でした。

前月比 -2兆円

2018年でざっと41兆円資産が減っています。

f:id:yukimatu-tousi:20190124203213p:plain※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成

ECBの動向

f:id:yukimatu-tousi:20190124203347p:plain
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fed

上記グラフはここ5年のECBの資産推移です。

量的緩和はペースダウンしてきています。

ECBの資産は2018年12月末:4.67兆ユーロ(約607兆円)でした。

前月比+1兆円

2018年でざっと26兆円資産が増えました。

f:id:yukimatu-tousi:20190124203642p:plain※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成

日銀の動向

f:id:yukimatu-tousi:20190124203809p:plain※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fed

上記グラフはここ5年の日銀の資産推移です。

ECBほどではないですが、資産増加のペースは鈍化しています。

日銀の資産は2018年12月末:約552兆円でした。

前月比−4兆円

2018年は約31兆円の増加。

2017年(約45兆円)より少ない資産増加ペースとなりました。

f:id:yukimatu-tousi:20190124203952p:plain

※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成

3つの中央銀行、トータルでの変動

f:id:yukimatu-tousi:20190124214400p:plain

※出所:Bank of JapanCentral Bank Assets for Euro Area Total Assets | FRED | のデータより管理者作成 

3つの中銀のトータル資産は2018年12月末:約1608兆円でした。

・前月比−5兆円

・FRB:-2兆円

・ECB:+1兆円

・日銀:−4兆円

※為替レートや四捨五入で誤差あり

2017年12月末は「1592兆円」だったので、2018年は年間で「+16兆円」。

2017年の年間「150兆円」ペースからは大幅に緩和ペースが落ち、2018年は2017年の10%程度の資産増加(約9割減)。

【FRB、ECB、日銀資産】の合計(年末値)と年間増減

<データ>

f:id:yukimatu-tousi:20190124214738p:plain
<増減額のグラフ>

f:id:yukimatu-tousi:20190124214923p:plain※出所:Bank of JapanCentral Bank Assets for Euro Area Total Assets | FRED | のデータより管理者作成

おわりに 

2018年の主要3中銀の資産傾向(概算値)。

★FRB:−41兆円

★ECB:+26兆円

★日銀:+31兆円

2019年はECBの新規債券購入がストップしあまり資産は増えないか。

FRBがこのまま粛々と資産縮小を続ければ、2018年よりも早い量的縮小のペースとなるかも。

日銀は25~40兆円くらいの増加?

この3行トータルだとマイナスになる可能性があります。

量的緩和のサポートがない状態は、どちらかというと株式市場にとってネガティブか。

ただ、FRBが資産縮小のペースを緩めることもあるかもしれず、引き続き資産動向の確認を続けていきます。

ちなみに2017年末⇒2018年末で世界の時価総額は

「85.3兆ドル⇒74.5兆ドル」(−12.7%)

に減少。

どこまで影響があったかは不明ですが、世界的な量的緩和モードの変調が、世界的な株安の一因だった、かもしれません。

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