株価のピークを景気のピークも、それがいつかを事前に知ることは困難ですが、ピークらしき時期からの変化を確認することはできます。
全世界の時価総額が最も大きかった2018年1月が直近ピークであったと仮定して、2019年4月末までの世界の主要な株価の変化を確認してみます。
世界の主要株価指数 <2018年1月ピーク値⇒2019年4月末の下落率>
※出所:世界メジャー株式指数 - Investing.com 日本、https://finance.yahoo.com/のデータより作成 ※以下の表、グラフも同様
世界の主要株価指数の「2018年1月ピーク値⇒2019年4月末の下落率」の比較です(現地通貨建て。「VT」「TOK」「VWO」はドル建て)。
データはこちら。
スポンサーリンク
所感①:いつのまにかTOPIX
上海総合やVWOなどの下落率が高かったのですが、最近はTOPIXの下落率が比較的大きくなっています。
日経平均の下落率はTOPIXの半分強であり、日本の代表的な株価指数である両者のパフォーマンスに大きな差が出ている状態。
所感②:ナスダック強し
引き続き米国の株価指数は相対的に強い印象。
ナスダックは2018年1月の高値を8%近く上回る状況。
米国への配分比率が高い「TOK」の下落率もわずか2%ほど。
おわりに:「米国:ロング」「その他:ショート」戦略という発想、続き
CLI(OECD全体)やグローバル製造業PMIは2017年11~12月頃にピークアウトしています。
世界景気が減速していく時期、「米国株は相対的に強い可能性が高い?(最後までリスクマネーが流入しやすい?)」という過去の経験則をいかし
★米国株指数:ロング
★日本・ドイツ・新興国などの株価指数:ショート
というポジションをCFDや先物などで作って「ヘッジor利幅獲得」を狙う、という戦略があっても面白い。
先月の本シリーズ記事ではTOPIXをヘッジ例としてとりあげましたが、今回は
・ドイツDAX
を採り上げます。
<一例:2017年11月以降、S&P500とドイツDAXの月間変動>
S&P500
DAX
<2017.11月以降(2019.4月まで)の「S&P500の変動率-ドイツDAXの変動率」>
この期間、単純平均では月間で約1.1%程度のプラス(諸経費、税金等考慮せず)。
ロングショートの魅力の一つは「レバレッジをかけやすいこと」ですが、他に
★株価指数の急落時にも「収益獲得のチャンスがある」「急落時のダメージを軽減できる」こと
も魅力です。
次回の景気減速期に有効かは不明であり、今から実行してうまくいくかも不明、今後米国指数が突出して大崩れしない保証もありませんが、とりあえず「S&P500 vs DAX」も一つのロングショートのネタとしてアリかも。
※DAXはCFD(くりっく株365など)で売りが可能
「世界的な景気減速期にはロングショートで大事なロング部分にヘッジをかけ、防御力を高めてしんどい時期をやり過ごす」
「世界景気の拡大期には徐々にヘッジを外していく」
という戦略、個人的には面白いと思います。
※データ出所: Investing.com
※ロングショートを勧める意図はありません。投資は自己責任で
こんな記事も