2019年10月末のFRB、ECB、日銀、3つの中央銀行の資産動向を確認する記事です。
※本記事では便宜的に「1ドル=110円」「1ユーロ=130円」で円換算しており、数値は目安、概算です
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中央銀行の動向を確認するメリット
中央銀行の動向は
投資タイミングの時期を判断する一つの手掛かりになり得る
とわたしは思います。
※その説明↓
●「中央銀行の動向」が「投資タイミング」を判断する、一つの手掛かりになり得ると考える根拠 - ユキマツの「長期投資のタイミング」
FRBの動向
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fed
ここ5年のFRBの資産推移です。
2018年から資産縮小が本格化し2019年8月までは縮小。
2019年9月中旬より一転して資産は急激に増加しています。
2019年10月末:4.02兆ドル(約442兆円)でした。
前月比 +17兆円。
2ヶ月で約28兆円の増加。
一気に2019年1月末の水準まで戻ってきました。
今年の資産縮小分の多くはすでにチャラとなっています。
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
ECBの動向
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fed
ここ5年のECBの資産推移です。
ECBの資産は2019年10月末:4.68兆ユーロ(約603兆円)でした。
前月比+5兆円。
9月は何故か5兆円も減少していましたが、10月はもとに戻してきました。
今年はほぼ動きなし。
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
日銀の動向
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fed
ここ5年の日銀の資産推移です。
日銀の資産は2019年10月末:約576兆円でした。
前月比+6兆円。
今年は10カ月で+24兆円ほど。
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
3つの中央銀行、トータルでの変動
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | のデータより管理者作成
3つの中銀のトータル資産は2019年10月末:約1626兆円でした。
・前月比+28兆円。
・FRB:+17兆円
・ECB:+5兆円
・日銀:+6兆円
※為替レートや四捨五入で誤差あり
2018年は年間で「+16兆円」でした。
2019年も9月まではトータルで「-10兆円」でした。
2019年は10月だけで「+28兆円」。
2019年年間トータルではプラスに転じ「+18兆円」。
3中銀トータルでみると、2018年~2019年9月までの穏やかさ。
10月からの異様に激しい動きが数値的に確認できます。
【FRB、ECB、日銀資産】の合計(年末値)と年間増減
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | のデータより管理者作成
おわりに
★FRB
FRBの資産は2019.11.6で約「4.04兆ドル」で、10月末より約「0.02兆ドル」(2兆円程度)増加しており、11月も増加傾向が続く模様。
米国債利回りはFRBの債券購入が始まった9/16⇒11/13で
★3ヶ月債:1.99%⇒1.57%(-0.42%)
★10年債:1.90%⇒1.88%(-0.02%)
となり、3ヶ月債は大幅な利回り低下。
★ECB
11月から毎月200億ユーロ(約2.4兆円。1ユーロ=119円で計算)規模の量的緩和再開とのこと。
11月からECBも加わってとりあえず来年の春くらいまでは緩和祭りが続くのか、賞味期限は意外に短いのか?
世界景気、米国景気の今後と並んで気になるところ。
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