今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
12.3は「1958」で前週比「-1.4%」。
11月月間では「-3.6%」でした。
直近最高値「2120」から約-7.6%水準。
日本10年債利回り
12.3は約「0.05%」(前週末は「0.07%」)で前週より低下。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
12.3は1ドル「112.8」円。前週は「113.3」円で今週も円高。
昨年2020年は「1ドル=101.2~112.2円」の変動で今はレンジ外。
米ドル指数は前週「96.1」。
今週は「96.2」でドルはややドル高、円は引き続き強かった今週。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2021年10月末
12.3の日本バフェット指標は「1.34」(前週は1.36)で今週は低下。
この指標では1989年頃のバブル期(「1.42」)以来の高水準。
直近の10年移動平均は「1.01」であり、今は移動平均より約33%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
12.3の日本の時価総額は約「743.3兆円」(全市場の合計値)。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年11月26日
2021.11.26 37401億円(約3.7兆円)。
前週比+1608億円の大幅増加。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
割高?
と推測。
<2019.4.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2021年11月末の東証一部PBRは「1.2」倍(前月比-0.1)。
2021年は1.2~1.3倍で推移。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータ ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
11.26は「-9.66」(前週は「-8.20」)で前週より悪化。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
12.3は「25.00」。前週の「22.33」より上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
ふつう~やや不安?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高~割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分をごくごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
やや割高感薄らぐも比較的割高っぽい状況。
●日本バフェット指標、日本の時価総額、信用買い残:高水準
●東証一部PBR、信用評価損益率:やや割高感薄らぐ
●東証REIT指数:先週は上昇していましたが今週は週間で低下
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
12.3のドル建て日経平均は約「248」で前週(251)より低下。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)。
あとがき
<TOPIX:ここ1年>
※出所:マーケット|SBI証券
気づけばTOPIXは200日移動平均の下に。
ここから挽回できるか。
2021.11.26の信用買い残(2市場)は3兆7401億円となり、3.7兆円を超えたのは2007年9月以来、約14年ぶりの出来事。
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年11月26日
また、直近ピークだった2018年3月の3兆6759億円を上回りました。
前回の世界景気のピークは2018年1月頃。
世界的に株価も2018年1月頃にピークをつけ、2月3月はいったん下がっていったのに、信用買い残は2018年3月まで増加を続け、違和感を覚えたことがあります。
※出所:日経平均株価 過去のレート - Investing.comより作成
今回は今のところ日本株は2021年9月にピーク、その後下がっているものの信用買い残は2021年11月まで増加を続けています。
※出所:日経平均株価 過去のレート - Investing.comより作成
2018年と同様、株価のピークアウト後も数ヶ月、信用買い残が増え続けたパターンとなるかどうか。