
今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
・投資判断はご自身で行ってください
・本ブログでは何らかの投資行動を推奨する意図はありません
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TOPIX(ここ1年)

※出所:マーケット|SBI証券
直近値は「3024」で前週比「+2.6%」。
8月月間では今は「+2.8%」。
2021年9月の「2120」から約「+43」%水準。
日本10年債利回り(ここ1年)

※出所:マーケット|SBI証券
直近値は約「1.49%」(前週末は「1.56%」)。
ドル/円(ここ1年)
※出所:マーケット|SBI証券
直近値は1ドル「147.6」円。前週は「147.4」円でやや円安。
米ドル指数は前週「98.9」。
今は「98.0」でドル安。
1986年以降で3番目くらいのドル高局面が終わるか、続くか。
<米ドル指数:1986年~>

※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標

※期間:1985年1月末~2024年3月末
直近の日本バフェット指標は「1.76」(前週は1.72)。
直近の10年移動平均は「1.20」で、今は移動平均より約47%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
直近の日本の時価総額は約「1070.4兆円」(全市場の合計値)。

※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ、世界経済のネタ帳 より作成
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残(2市場、買い方。TOPIX併記)

※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成 ※2001.6~2024.8の月末値
最新値は 38987億円(約3.9兆円)。
前週比+712億円。
水準としては長期中央値の「2.5兆円」より多く、この指標から株価水準は
割高?
と推測。
<2023年1月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>

※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
日本株PBR (TOPIX併記)

※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスデータより作成 ※グラフの期間:1999年1月~2024年11月
※日本株のPBRとして2022年4月からはプライム市場のPBRを使用。それ以前は東証一部のPBR
2025年7月の日本株のPBRは「1.3」倍(前月比+0.1)。
2024年8月以降は1.2倍が続いていましたが、7月は2024年6月、7月以来の1.3倍に。
直近ピークは2024年2~5月の「1.4」。
直近ボトムは2020年2~4月の「1.0」。
長期平均は「1.2」で水準としては7月末は
ふつう~やや割高?
と推測。
プライム市場のPBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(2市場、買い方、TOPIX併記)

※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成 ※2001.6~2024.8の月末値
最新値は「-6.25%」(前週は-6.56%)。
上記期間の長期平均は約「-10.5%」であり投資家心理は
やや楽観~楽観?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート:日経平均を併記>

※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
直近値は「24.70」(前週は23.29)。
日経平均VIの長期中央値は「23.3」であり、投資家心理は
ふつう~やや不安
と普段なら推測するところですが、株価の大きめの上昇を伴うVIの上昇なので、不安というよりはむしろ過熱感を示唆しているか。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
☆2018.2月:38
☆2018.12月:33
☆2020.3月:61
☆2024.8月:85
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒割高?
★東証一部PBR⇒ふつう~やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は長期的には
「割高?」
と推測。
※個人の直感、感想です。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

●日本バフェット指標:割高か
●信用買い残:割高か
●日本株PBR:やや割高か
●信用評価損益率:やや安心
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ2年>

※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
直近のドル建て日経平均は約「284」(前週は271)。
直近ピークは約「289」(2021年2月)で今はピークから約‐2%」水準。
日欧米株価指数、2021~2022年ピークからの水準
☆TOPIX、2021~2022年の高値「2120」(2021年9月)
⇒現在約+43%水準(前週は+39%。これまでのボトム、2022.3月の-17%)
☆欧州株、ユーロ・ストックス50、2021~2022年の高値「4415」(2021年11月)
⇒現在約+21%水準(前週は+17%。これまでのボトム、2022.9月の-26%)
☆S&P500、2021~2022年の高値「4818」(2022年1月)
⇒現在約+33%水準(前週は+29%。これまでのボトム、2022.10月の-28%)
※すべて現地通貨建て
週間で日本株、米国株、欧州株、すべて大きめの上昇。
TOPIXと200日移動平均(ここ1年)

※出所:マーケット|SBI証券
ここ1年のTOPIXと200日移動平均線。
直近値は移動平均から約「+10.6%」(前週+8.0%)水準。
67営業日連続のプラス圏で今のところピークは「+10.6%」。
2024年8月以降の流れ。
2024.8.5に「-14.2%」水準まで低下するも持ち直す。
2024年9月後半以降は概ね移動平均よりやや上の位置をキープ。
10月後半からは概ね移動平均あたりでうろうろ。
そして2025年4月に再び大きく下に沈むも、5月に浮上後はずっと上に位置。
2022.8月以降で移動平均の上に10日以上連続でいたのは
☆2022.8月~9月:21営業日(ピークは+3.9%)
☆2022.10~12月:34営業日(ピークは+5.6%)
☆2023.1~3月:40営業日(ピークは+7.1%)
☆2023.3月~2024.8月:337営業日(ピークは+18.0%)
☆2024.8月~9月:14営業日(ピークは+3.9%)
☆2024.10月:12営業日(ピークは+3.0%)
☆2024.12月:14営業日(ピークは+2.3%)
☆2024.12月~2025.1月:10営業日(ピークは+3.2%)
☆2025.1月~2月:24営業日(ピークは+2.7%)
☆2025.3月:10営業日(ピークは+3.6%)
☆2025.5月~8月:67営業日(ピークは+10.6%)
おわりに
TOPIXは2800オーバー、時価総額も1000兆円オーバーの状態が7週継続。
TOPIXは2800どころか「3000」に到達し、200日移動平均からの乖離率も+10%を超えてきました。
今週は欧米の株式市場も大きめに上昇、加えて自民党新総裁への期待感もあるのかとにかく好調な日本株。
わたしがふだん関わる中小型株はほぼほぼ指数に負けており、
個別銘柄買い+指数売りヘッジ
なんてポジションを建てているとひどい目に遭う展開。
売りポジションは踏み上げられていそうで、今年の
トランプ関税⇒世界景気低迷⇒リスク資産比率を下げる、あるいは空売り
という対応は完全に裏目状態。
強い時はひたすら強い、相場。
引き続き個人的には楽観がやや過剰な程度まで進んでいると推測。
☆安全・リスク資産配分のリバランス
☆攻めのポートフォリオを守りのポートフォリオにいくらかシフトさせる
☆いくらか日経平均プットのオプションを買っておく
などの手入れをしたくなる状況。
・投資判断はご自身で行ってください
・本ブログでは何らかの投資行動を推奨する意図はありません

