ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

「指数はそこそこ、盛り上がり感は乏しい」 ~日本市場の概況~

f:id:yukimatu-tousi:20190329153732p:plain今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

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今週の日経平均

f:id:yukimatu-tousi:20190329153821p:plain※出所:マーケット|SBI証券

3.29は「21,206」。前週比「−1.9%」。

乱高下していますが2%程度の下げ。

2019年2月末は「21,385」だったので、3月月間では「−0.8%」と月間でマイナスに。

昨年末は「20,015」だったので、今年は「+6.0%」。

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−13.3%」の水準。

今週の日本10年債利回り

f:id:yukimatu-tousi:20190329154122p:plain※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

3.29は約「−0.09%」(前週末は「−0.08%」)。

引き続き米国債の利回り低下を受け、世界的に国債利回りは低下傾向。

今週のドル/円

f:id:yukimatu-tousi:20190329154231p:plain※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

概ね「1ドル=110円台」で推移。

株価は大きめに変動しましたが、為替はそれほど動かず。

2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

f:id:yukimatu-tousi:20190308224028p:plain※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年2月末

3.29の日本バフェット指標は「1.09」で先週末の「1.11」より低下。

2018年末は「1.05」で、今年は上昇。

直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。

 

3.29の時価総額は約「621.2兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を15.7%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

下記表からは2017年春ごろの水準に近い?と推測。

f:id:yukimatu-tousi:20190330020730p:plain

※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

f:id:yukimatu-tousi:20190111162207p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28

2019.3.22 23,907億円(約2.4兆円)。

前週比−210億円と小幅に減少。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっています。

水準としては長期平均の「2.4兆円」と同程度であり、この指標からは株価水準は

ふつう?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

f:id:yukimatu-tousi:20190329154757p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20190301223531p:plain※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年2月末

2019年2月末の東証一部PBRは「1.2」(前月比+0.1)でした。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

長期平均の「1.1」よりやや高く、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

f:id:yukimatu-tousi:20190201151347p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11

3.22は「-13.00」。

前週の「-14.05」からマイナス幅がやや縮小。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

やや不安?

と推測。

2018.12.7以降、長期平均を下回り続けており、”盛り上がり”を感じさせない状況。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ1年のチャート>

f:id:yukimatu-tousi:20190330020932p:plain※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

3.29は「17.22」。前週の「15.44」より上昇。

長期平均は「25.3」であり、投資家心理は

やや安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

f:id:yukimatu-tousi:20190330021313p:plain

●日本のバフェット指標は2007年と似た水準

●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-16.7%」の水準

●東証リート指数:週間で約+0.5%(1898⇒1907)の上昇。3月のJリートは好調

あとがき

3月、日経平均は月間でわずかにマイナスとなりました。

3月はFOMCまではわりと平穏な経過でしたが、FOMC後PMI速報値の数値が日欧米でさえず、逆イールドが起きたりで、最終週にかけて少し荒れ出した。

しかし、恐怖指数は平均以下の水準で大ごとにはなっていない。

そして依然として売買代金は少なく、信用買い残も増えず、信用評価損益率も平均以下という状態、

「指数はそこそこ、盛り上がり感は乏しい」

日本市場。

個人的にはこの1~3月、ポジション小さめでそこそこの成績。

1月はまったく元気がなくてどうしようかと思いましたが、2月の後半から3月にかけては日本の小型株、わりと元気な銘柄も出現し助かりました。

4月はブレグジット、米中交渉の進展?などのイベントがらみや各国景気動向等、気になることも多いですが、引き続き小さめのポジションでショートやヘッジを大事にしつつ、「何があっても動じない」つもりでのんびり行ければ理想的。

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