ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

モード一変 ~日本市場の概況 2017.2.10~

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市場のモードが一変した日本市場をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。

今週の日経平均

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※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com

日経平均は大幅下落。

週間で8.1%ほどの下落。

今週の日本10年債利回り

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※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

金利は少し低下傾向。

今週のドル/円

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※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

今週は円高傾向。
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5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年1月末

2.9の日本バフェット指標は「1.21」でした。

2018年1月末は「1.29」だったので、1月末より大幅に下落。

この指標のピークとしては約28年前、1989.12月の「1.45」に次ぐ高い水準になっています(2015年の「1.17」が近づいてはきています)。

 

2.9の時価総額は約「669.5兆円」(全市場の合計値)。

昨年10月頃に時が戻ったような印象。

確認できている範囲では、1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

1.23の値から9.1%程減少しています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

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※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年1月26

2018.2.2 34304億円(約3.4兆円)です。

前週比約1383億円の増加です。

8週連続で増加した後、2週連続で減少し、4週連続で増加しました。

1000億円以上の大幅な増加、2/2時点ではまだ市場がリスクオンモードだったことを裏付ける数値。

2.9の数値は大幅に減少していると推測されます。

 

上記期間の長期平均は約2.4兆円であり、3.4兆円は長期平均から上方に偏った値です。

アバウトな判断ですが2.4兆円から離れてきたので、この指標からは

やや割高?

と推測。

<2017.10.27以降の推移>

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年1月末

2018年1月末の東証一部PBRは「1.5」でした。

2007年8月以降、10年以上ずっと「0.7~1.3」のレンジでしたが、2017年10月末に上抜けし、11月、12月も「1.4」となり、2018年1月に「1.5」へ。 

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.12

2018.2.2は「-4.77」でした。2018.1.26の「-4.22」からマイナス幅が少し拡大。

-5~ー10」のレンジから少しずれています。

今週の相場からすると2.9は大幅なマイナスになりそうです。

 

上記期間の長期平均は約「-11」なので、「-4.77」は安心モード?

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<長期チャート>

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※出所:日経平均ボラティリティーインデックス(JNIV - Investing.com

※期間:1998年~2017年2月8日

<ここ3ヵ月のチャート>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより管理者作成

2.9は「36.05」。2.2は「17.51」。

今週、暴騰しました。

長期平均「25.3」を大きく上回り、一気に市場心理は不安モードに。

最近ではブレグジット(2016年6月)以来の「35超え」。

目安の「30」以上であり「割安圏」を示唆?

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安圏?

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。

日経平均VIは割安圏の目安「30」以上ですが、長期的視点から今はその他の指標を重視。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

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※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI⇒主要時系列統計データ表

今週の急落で、TOPIXは2007.6月末を下回りました。

日経平均VIの暴騰が目立ちます。

あとがき

www.quick.co.jp

2.2の米国市場から始まった市場の急変により、ハチの巣をつついたような騒ぎになっています。

試算が正しいのか、分かりませんが上記のような記事も出回ります。

とりあえずモードは一変しました。

短期的な調整ですむのか、今後も下落が続くのか、わかりませんが、変動の大きい市場で、感情的に売買を繰り返すことは避けた方がよさそうです。

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www.yukimatu-value.com

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