日本市場をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。
今週の日経平均
※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com
週間で+1.1%。
3月末「21,454」だったので、4月は今のところ「+1.6%」。
日経平均の直近の高値は2018.1月の「24,129」であり、今は高値から-9.7%の水準。
今週の日本10年債利回り
週間では大きく変化なし。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週も引き続き週間で円安傾向。週末は107円台中盤~後半。
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5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年3月末
4.13の日本バフェット指標は「1.21」でした。
3月末は「1.20」だったのでやや上昇。
直近の月末値ピークは2018.1月の「1.29」。
4.13の時価総額は約「669.6兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を9%程度下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年3月2日
2018.4.6 35,918億円(約3.6兆円)。
前週比約348億円の増加。
3.6兆円付近でうろうろしています。
アバウトな判断ですが3.5兆円を超えており、この指標からは
割高圏?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残はここ5ヶ月ほどで約1兆円増加しており、大きな変化を見せています。
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年3月末
2018年3月末の東証一部PBRは「1.4」でした。
2018年2月と変わらず。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.3.30
2018.4.6は「-9.73」でした。2018.3.30の「-8.78」からマイナス幅がやや拡大。
上記期間の長期平均は約「-11」であり、今の値から
投資家心理はふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<長期チャート>
※出所:日経平均ボラティリティーインデックス(JNIV - Investing.com
※期間:1998年~2018年4月12日
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
4.13は「18.46」。3.30は約「23」だったので大幅に下落。
2018年2月の急騰以来では「18.46」は最も低い値。
今後、落ち着いていきますか。
長期平均は「25.3」であり、今の値は平均値より小さく、投資家心理は
やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒割高圏?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI⇒主要時系列統計データ表
今週もあまり大きな変化なし。
日経平均VIの落ち着きがみられます。
あとがき
年間60回以上、30年近く(すごいですね)個人投資家向けの講演をされている木村佳子さんが感じる
成功する投資家の共通点
は下記記事によれば、次の5項目だそうです。
1:「耳がいい」
2:「バイアス心理を排除」して合理的に判断する
3:「自分が勝てる投資」を実践する
4:「投資目的が明確」
5:「余力を確保した投資」ができる
参考になるところが多い記事と思いました。
特に、
3:「自分が勝てる投資」を実践する
は納得のいくところ。
投資で絶対的に「正しい手法」はないと思われ、他人はどうあれ、
「自分なりのスタイル」「自分の勝ちパターン」
を見つけて、実践していくのが楽しく、大切なことかもしれない、と個人的には思います。
※別に「我流の方が優れている」といいたいわけでなく、わりとスタンダードな手法でも長期的に成果が出てしっくりきていれば、それがその人の「自分が勝てる投資」だと思います