ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

急騰相場での失敗と対策 ~日本市場の概況~

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日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。

今週の日経平均

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※出所:https://jp.investing.com/indices/japan-ni225※このサイトのデータは少しだけ不正確なことがあります

9.21は「23,892」。先週末比+3.4

2週続けての大幅上昇。

9月7日以降、9営業日で7%ほど上げています。

8月末は「22,856」だったので、9月は今のところ+4.5%

日経平均は6月から連続上昇中で、このままだと4ヶ月連続となりそうな雰囲気。

日経平均の直近の高値は2018年1月の「24,129」であり、今は高値から-1.0%の水準。

このまま一気に抜き去るか。

今週の日本10年債利回り

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※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

7/23以降、日銀が0.2%程度の金利水準を容認する?という話もある日本の長期国債。

利回りはやや上昇傾向。今週の上限は「0.13%」程度。

7/23以降の利回りの最高値は8/2の「0.145%」。

今週のドル/円

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※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

今週も円安が進み1ドル=112円台中盤。
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5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年7月末

9.21の日本バフェット指標は「1.25」でした。

先週の「1.20」から一気に上昇。

8月末は「1.21」だったので今のところ9月は上昇。

直近の月末値ピーク、2018年1月の「1.28」に迫っています。

 

9.21の時価総額は約「696.1兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を5.5%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

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※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年7月27

2018.9.14 29,594億円(約3.0兆円)。

前週比-1153億円。

9.7は大幅増加で9.14は大幅減。

いまいち謎な動き。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。

水準としては、長期平均の「2.4兆円」より大きく、この指標からは

やや割高?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20180904223405p:plain※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年8月末

2018年8月末の東証一部PBRは「1.3」でした。

2018年2月以降、4ヶ月間「1.4」が続き、6月以降3ヶ月間は「1.3」。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.7.6

2018.9.14は「-10.91」でした。前週の「-11.71」からマイナス幅が縮小。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

ふつう?

と推測。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ3ヵ月のチャート>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

9.21は「16.17」。前週末は「16.38」だったのでやや下落。

長期平均は「25.3」であり、今の値は平均値より小さく、投資家心理は

やや安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

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今週も大幅上昇。

●TOPIX:「1800」を上回る

●日経平均:24000円に迫る

●時価総額:700兆円に迫る

●日本のバフェット指標:2018年1月の高値(1.28)に迫る

●東証リート指数:ほぼ動かず

あとがき

むかしロングショート初心者の頃、

●日本の個別株いくつかをロング(買いポジション)

●日経平均をショート(売りポジション。ETFの空売り)

のポジションをそれぞれ同じ規模でつくったことがあります。

単純にあまり深く考えずヘッジのつもりで指数のショートをしていたのですが・・・

結果ひどい目に遭いました。

ロングの個別銘柄はあまり上がらず日経平均がバカバカ上がって、ショート部門が大赤字になってびっくりしてポジションを解消。

後で調べてみると、ロングしていた個別株のベータ値(指数との連動性)がかなり低く、指数は上げてもさほど上昇しない。

そして、まれに指数は「どうしちゃったの?」というように一気に上がる。

そのタイミングが突然来て、結果、まずい組み合わせとなり、散々な目に。

あの時の「一気に上がる指数をもろに空売りしていた恐怖」は忘れられない。

その後、対策を考え、今では「指数が連日妙に強そうな状況」では

「個別株の買い(ロング)」「少し安めのプットオプションの買い(ショート)」

の組み合わせが自分は好み(ただの好みでいつもうまくいくわけではありませんが)。

それにしても相変わらず突然来ました。

総裁選までは強そうだ、くらいの感覚はありましたが、関税がらみもあるし、米国長期金利もけっこう上がってるし、まさか日経平均が9営業日で7%UPするとは思わない。

株価は最終的に需給で決まるのだから、理屈はどうあれとりあえず買われれば上がるもの。

稼ぎ時、勝負時と感じたので、今週後半は久々にMAXに近いロングショートのポジションで一時的に大勝負。

来週後半にはポジションを小さくする予定で、来週あと2、3営業日、がんばってくれると嬉しいですが、どうなりますか。

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