今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。
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今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
1.18は「20,666」。前週比+1.5%の上昇。
上下動を繰り返しつつ、上げています。
2018年末は「20,015」だったので、1月は月間で+3.3%。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−15.5%」の水準。
今週の日本10年債利回り
1.18は約「0.01%」(前週記事でも「0.01%」)。
あまり動きなし。
2019年初には「−0.05%」近くまで低下する場面もありましたが、今はプラス圏。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週は概ね「1ドル=108円台~109円台前半」で推移。
週末に円安傾向。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年12月末
1.18の日本バフェット指標は「1.06」で先週末の「1.05」からやや上昇。
2018年末は「1.05」で、1月はやや上昇。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
1.18の時価総額は約「606.8兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を17.6%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
今、バフェット指標は2年前と同水準。
1年前よりは「割安」水準。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28日
2018.12.28 24,605億円(約2.5兆円)。
前週比−175億円と小幅な減少。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円で3月以降、明確な減少トレンドとなっています。
水準としては長期平均の「2.4兆円」とほぼ同程度であり、この指標からは株価水準は
ふつう?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2018年12月末
2018年12月末の東証一部PBRは「1.1」(前月比−0.2)でした。
12月の大幅な株安を受けて低下。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
今回の上昇相場のピークは「1.5」となりそうな雰囲気。
長期平均の「1.1」と同水準であり、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
2019.1.11は「-16.21」でした。
前週の「-18.78」からマイナス幅が縮小し落ち着いてきています。
2018年12月の下げのピークは「−19.21」で節目の「−20」には届かず、このままショックから回復していくかどうか。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
不安?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
1.18は「20.78」。前週末は「23.57」で大きめに低下しています。
長期平均は「25.3」であり、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●日本の時価総額:600兆円を回復。2007年の値に接近していましたが、また少し離れました
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-18.5%」の水準。
あとがき
日経平均の数値。
●2018年11月末:22351
●2018年12月のボトム:18949(11月末の値から−15.2%)
●2019.1.18:20666(11月末の値から−7.5%)
※出所:SBI証券より作成
2018年11月末からみると、12月は最大約15%下げて、その後ちょうど半分くらい戻した、というところ。
このままリスクオンが続くのか、また崩れてモヤモヤするのか、どうなりますか。
わたしはポジション小さめ、平常心の心がけ。