今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
スポンサーリンク
今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
1.17は「24041」で前週比「+0.8%」。
12月末は「23657」で1月月間では「+1.6%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−1.7%」の水準。
今週の日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
1.17は約「0.00%」(前週末は「0.00%」)で前週と変わらず。
0%付近。
今週のドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
今週は円安方向へ。110円台。
2019年のピークは4月「1ドル=112.41円」で、ボトムは1月の「1ドル=104.97円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年12月末
1.17の日本バフェット指標は「1.20」で前週の「1.20」と変わらず。
2017年末⇒2018年末⇒2019年末の変動は
「1.28⇒1.06⇒1.21」。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」。
時価総額は約「678.0兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を8.0%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.77」。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
最近のピーク圏、700兆円水準にもう一歩の状態。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2019年4月12日
2019.1.10 22742億円(約2.3兆円)。
前週比+507億円。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」よりやや少なく、この指標からは
ふつう~やや割安?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末の概算値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年12月末
2019年12月末の東証一部PBRは「1.2」(前月比+0.0)でした。
2019年10~12月は「1.2倍」で変わらず。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
ふつう~やや割高?(割安ではなさそう)
と判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
1.10は「-10.86」。
前週の「-11.07」からマイナス幅がやや縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう?
と推測。
昨年は「-16~-11」の狭いレンジでうろうろ。
今年は平均を上回っていけるか。
※出所:トレーダーズ・ウェブより作成 ※期間:2019.1.11~2019.12.27
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:24.9
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
1.17は「13.20」。前週の「14.32」より低下。
かなり低い水準。
長期平均は「24.65」であり、投資家心理は
安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2019.5月:25
2019.8月:26
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう~やや割安?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
週間では大きな動きなし。
●「日本のバフェット指標」「時価総額」:そこそこ高水準
●「信用買い残」「信用評価損益率」:ほぼ平均値
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-9.2%」の水準
●「東証REIT指数」:上昇
今週の日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は1回の出動、700億円ほどの購入。
※参照サイト:●TOPIX:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ4年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2020.1.17のドル建て日経平均は「218.12」。
今回の上げ相場では今のところ「219」程度がピーク。
2019年12月以降、ほぼ「214」以上をキープ。
あとがき
日経VIは1998年以降でみるととても低い水準。
※「13.90」は2020.1.16の値
※出所:日経平均ボラティリティー インデックス(JNIV) - Investing.com
今くらい低いのは(14より小さい時期)ここ20年ほどで
★2005.6月頃
★2017.5月~12月頃
★2019年11月~2020.1月頃
しかありません。
2017年は前例にない長さで低水準が続いたので、今回も日経VIが低位で推移しない保証はまったくありませんが、長期的には、どちらかというと、静⇒動のリスクを意識したくなる時期。
オプション価格は比較的安いと推測され、個人的には
★ロング:「業態が景気に左右されにくい、そこそこ黒字続きの、ボラが小さめ、地味で不人気な日本の中小型銘柄を数十銘柄に分散して買い持ち」
★ショート:プットオプション買い
でぼんやりしているポジションが好みな時期。
この状態だと
●リスクオン⇒プットオプションのマイナス分くらいはロングサイドで回収できることが多い
●リスクオフ⇒オプションの利益がロングサイドのマイナスを上回りやすい
という経験則ですが、今回の局面ではどうなりますか。