今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
9.18は「23360」で前週比「-0.2%」。
8月末は「23140」で9月月間では「+1.0%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−4.5%」の水準。
日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
9.18は約「0.02%」(前週末は「0.02%」)で前週と変わらず。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
9.18は1ドル「104.6」円。前週末は「106.2」円で円高。
2019年は「1ドル=104.97~112.41円」のレンジ。
今年も概ねレンジ内ですが、今週末はレンジをやや逸脱。
米ドル指数は前週「93.0」程度。
今週はややドル安。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2020年8月末
9.18の日本バフェット指標は「1.14」で前週の「1.13」よりやや上昇。
直近の10年移動平均は「0.90」であり、今は平均より約27%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは
日本株はやや割高?
と推測。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」(このときは10年移動平均から「66.6%」上方かい離)。
9.18の日本の時価総額は約「645.3兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を12.4%下回っています。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2020年3月27日
2020.9.11 23864億円(約2.4兆円)。
前週比+342億円。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」程度で
ふつう?
と推測。
2020年1月末は約2.5兆円。
2020年2~3月に約1.8兆円まで大幅減少。
その後9月に約2.4兆円まで回復。
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年5月末
2020年8月末の東証一部PBRは「1.1」倍(前月比±0)。
2~4月は「1.0」倍、5~8月は「1.1」倍。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
ふつう?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2020.6.5
9.11は「-13.36」。
前週の「-13.79」からマイナス幅が縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
9.18は「21.12」。前週の「20.64」よりやや上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高?
★信用買い残⇒ふつう?
★東証一部PBR⇒ふつう?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高?」
と推測。
また
★日銀の金融政策:緩和的(ポジティブ要因?)
★日本の景気 :よくない?(ネガティブ要因?)
と推測。
株価水準、金融政策、景気動向から考え、現時点で日本株の投資タイミングに関して「ふつう~ややネガティブ」。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
先週と大きく変化なし。
●日本バフェット指標:わりと高め
●信用買い残~日経平均VI:長期の代表値と近くふつうな水準
●日本の時価総額:わりと大きめ
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-13.9%」の水準
日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は2回の出動で1602億円購入。
今年トータルでは約6.0兆円購入。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
※設備ETFの購入は換算せず
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2020.9.18のドル建て日経平均は「222.88」で前週より上昇。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後の上げ相場のピークは約「223」(2020.9.18)。
引き続きこの観点では高そうな水準。
あとがき
引き続きドル建て日経平均はここ5年のピーク付近。
2020.9.18の東証一部騰落レシオ(25日)も「119」と大きめ。
TOPIXも25日移動平均の上方にあり、日経平均VIも長期中央値より低いところ。
ややおたおたしている米国株よりいまのところ安定、底堅い感じの9月の日本市場。
9月は配当、優待がらみで月末にかけて買われやすい印象のある日本株。
9月権利日またぎ~10月初頭はやや不安定になりやすい印象のある時期。
月末まではこのまま持つかどうか。
と先週書いていましたが、ほとんど状況に変化なく、4連休前でもまったりしていた日本市場。
直近の企業収益はコロナ前よりごっそり悪化していても、株価はコロナ前より高い位置にある銘柄もチラホラ。
「新政権支持率高水準⇒解散総選挙⇒政府の新たな経済政策期待⇒先回りで市場に楽観注入」
的な見立てもあるようですが、とりあえず投資家のリスク許容度はそこそこ高そうな日本株。
個人的な短期的なシナリオの一つは
「9月末までこの感じ、権利日を跨いでから10月初頭にかけてリスクオフ」
ですが、どうなりますか。