今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
12.25は「26657」で前週比「-0.4%」。
11月末は「26434」で12月月間では「+0.8%」。
日経平均の直近高値は今月の「26906」。
日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
12.25は約「0.02%」(前週末は「0.01%」)で前週よりやや上昇。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
12.25は1ドル「103.5」円。前週は「103.3」円で今週はやや円安。
2019年は「1ドル=104.97~112.41円」の変動。
今年も概ね上記レンジ内ですが、今はややレンジ外。
米ドル指数は前週「90.0」。
今週は「90.3」でややドル高。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2020年11月末
12.25の日本バフェット指標は「1.30」で前週(1.33)より低下。
1989年頃のバブル(過去最高は「1.45」)以降では最高水準。
直近の10年移動平均は「0.92」であり、今は平均より約41%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
12.25の日本の時価総額は約「684.4兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を7.1%下回っています。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2020年3月27日
2020.12.18 25032億円(約2.5兆円)。
前週比+86億円。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」付近で
ふつう~やや割高?
と推測。
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年9月末
2020年11月末の東証一部PBRは「1.2」倍(前月比+0.1)。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
ふつう~やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2020.6.5
12.18は「-12.98」。
前週の「-13.16」よりやや改善。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
12.25は「19.18」。前週の「18.32」よりやや上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
やや安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒ふつう~やや割高?
★東証一部PBR⇒ふつう~やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
ややリスクオフ。
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-7.0%」の水準
●貸し出し態度判断DI:大きな変化なし
日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は2回の出動。
11.18以来。
今年トータルでは約7.1兆円購入。
今年は7兆円ほどの買い増しになりそうな状況。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
※設備ETFの購入は換算せず
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2020.12.25のドル建て日経平均は約「257」で前週より低下。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後の上げ相場のピークは約「259」(2020年12月)。
直近高値とほぼ同水準。
あとがき
今のところ12月のTOPIXは月間で「+1.3%」。
11月のフィーバーぶりが嘘のように最近は控えめな値動きが続いています。
9兆円ほどの時価総額があったNTTドコモの上場廃止で日本の時価総額はやや減りましたが、それでも最近では比較的高水準。
日銀発表2020年12月の(金融機関の)貸し出し態度判断DIは大企業、中堅企業、中小企業、すべてで「-1ポイント」となりました。
1年前の2019年12月と比べると
★大企業:23⇒15
★中堅企業:27⇒20
★中小企業:19⇒19
とここ1年で数値は低下(よりお金を借りにくくなったことを示唆)。
※データ:主要時系列統計データ表
それでも比較的企業がお金を借りやすい状態は続いています。
コロナ不況の継続で来年の企業倒産増加リスクを危惧する声も一部にあり。
実際日本の金回りは1年前より悪化はしているものの、今のところ著明な信用不安の雰囲気はなし。
このデータは即時性が低い(3ヶ月ごとの更新)のが難点ですが、来年もし数値が「10」を下回ってきたら少し気にしていくべきか。