ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

約3年前の史上最高水準を超えてくるかどうか ~日本市場の概況~

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今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

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日経平均

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※出所:マーケット|SBI証券

1.8は「28139」で前週比「+2.5%」。

12月末は「27444」で1月月間では「+2.5」。

10月以降好調続く。

日経平均の直近高値は2021年1月の「28139」。

日本10年債利回り

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※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成

1.8は約「0.04%」(前週末は「0.02%」)で前週より上昇。

ドル/円

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※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com

1.8は1ドル「104.0」円。前週は「103.2」円で今週は円安。

2020年は「1ドル=101.2112.2円」の変動で今はレンジ内。

米ドル指数は前週「89.9」。

今週は「90.0」でほぼ変わらず。

<米ドル指数:ここ1週間>

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※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2020年11
月末

1.8の日本バフェット指標は「1.35」で前週(1.32)より上昇。

1989年頃のバブル(過去最高は「1.45」)以降では最高水準。

直近の10年移動平均は「0.92」であり、今は平均より約47%高い水準。

一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は

割高?

と推測。

1.8の日本の時価総額は約「711.6兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を3.4%下回っています。

約3年前の史上最高水準を超えてくるかどうか。

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※出所:日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 より作成

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

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※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2020年3
月27

2020.12.30 24051億円(約2.4兆円)。

前週比-899億円。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。

水準としては長期平均の「2.4兆円」付近でこの指標から株価水準は

ふつう?

と推測。

<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末

2020年12月末の東証一部PBRは「1.3」倍(前月比+0.1)。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

長期平均は「1.1」で水準としては

やや割高?

と推測。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2020.6.5

12.30は「-12.40」。

前週の「-13.76」よりやや改善。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

やや不安?

と推測。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

2000年11月からの

・長期平均:24.9

・長期中央値:23.4

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ2年のチャート:日経平均を併記>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成

1.8は「20.70」。前週の「19.87」より上昇。

日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は

やや安心?

と推測。

※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。

2018.2月:38

2018.10月:31

2018.12月:33

2020.3月:61

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高?

★信用買い残⇒ふつう?

★東証一部PBR⇒やや割高?

★信用評価損益率⇒割安ではない?

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?

上記から日本株式の水準は

「割高?」

と推測。

日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。

リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。

※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で 

バブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

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今週もリスクオン。

●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準

●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-2.9%」の水準

日銀ETF買い

2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円、2020年は約7.1兆円の買い出動。

下記サイトによれば先週は1回の出動。

501億円の購入で昨年までの701億円より減額。

今年はしばらく501億円でいくのかどうか。

※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/

※設備ETFの購入は換算せず

ドル建て日経平均

<ドル建て日経平均:ここ5年>

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※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値

2021.1.8のドル建て日経平均は約「271」で前週より大きく上昇。

コロナ前の直近ピークは約「219」。

コロナ後の上げ相場のピークは約「271」(2021年1月)。

あとがき

日本の名目GDPは

★2017年:約545.9兆円

★2020年:約526.4兆円

※2020年はIMFによる2020年10月時点の推計

※データ:日本のGDPの推移 - 世界経済のネタ帳

3年前より日本の経済規模は縮小していますが、株式市場規模(時価総額)は3年前の最大値(2018年1月23日、736.8兆円)にあと3~4%のところまで迫ってきました。

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3年前は直近の世界景気のピークだったので、景気トレンドの視点ではある意味「分かりやすい」株高時期でしたが(当時もビットコインが大盛り上がり)、今は

「コロナ不況⇒財政出動、金融緩和期待相場」

というところ。

株価と同様、2020年5月以降半年ほど回復傾向だった世界景気も最近やや怪しくなってきており、景気トレンドからの視点では「分かりにくくなってきた」株高時期が続くかどうか。

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