今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
10.8は「1962」で前週比「-1.2%」。
10月月間では今のところ「-3.3%」。
直近最高値「2120」から約-7%水準。
日本10年債利回り
10.8は約「0.08%」(前週末は「0.05%」)で前週より上昇。
世界的に長期金利上昇傾向継続。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
10.8は1ドル「112.2」円。前週は「111.1」円で円安。
2020年は「1ドル=101.2~112.2円」の変動で今はぎりぎり昨年のレンジ内。
米ドル指数は前週「94.1」。
今週も「94.1」でドル高というより円安が進んだ今週。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2021年1月末
10.8の日本バフェット指標は「1.33」(前週は1.35)で週間で低下。
この指標では1989年頃のバブル期(「1.42」)以来の高水準。
直近の10年移動平均は「0.93」であり、今は平均より約43%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
10.8の日本の時価総額は約「746.5兆円」(全市場の合計値)。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年1月29日
2021.10.1 35365億円(約3.5兆円)。
前週比+2367億円の大幅増。
株価下落に対する個人の逆バリ衝動?
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
割高?
と推測。
※直近ピークは2018年3月の約3.7兆円
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2021年9月末の東証一部PBRは「1.3」倍(前月比±0)。
2020年12月以降「1.3」倍が6カ月継続。
2021年6月、7月は「1.2」倍。
8月、9月は「1.3」倍。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
10.1は「-9.40」(前週は「-7.70」)で前週より悪化。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
10.8は「22.44」。前週の「23.94」より低下。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
ふつう?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高~割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
引き続き割高っぽい状況。
●日本バフェット指標、日本の時価総額、信用買い残:高水準
●東証一部PBR:やや割高な時期の印象
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
10.8のドル建て日経平均は約「251」で前週(259)より低下。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)。
あとがき
4月以降5ヶ月ほど続いた湿っぽい日本相場は一変するのか、一時的な噴火現象で終わるのか
8月末からの日本の株式指数の高騰について上記のように書いていましたが、とりあえず「I shall return」的に発射台付近まで戻ってきました。
月末の日本市場全体の時価総額でみると、今は2021年3、6、8月とほぼ同じ。
3月末以降半年以上、行ったり来たりのレンジ相場が続いているともいえそう。
ここからどっちにぶれるのかは不明。
今後のポジティブ材料としてはコロナで落ち込んでいた部門の消費の盛り返しが期待できるか。
一方ネガティブ材料(中国の不動産、電力がらみ、世界的なインフレや商品価格上昇傾向、長期金利、米国景気先行きなど)の増加は気になるところで、引き続きわたしは安全運転。