今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
2.25は「1876」で前週比「-2.5%」。
2月月間では今のところ「−1.1%」。
直近最高値2021年9月の「2120」から約「-11.5」%水準。
日本10年債利回り(ここ5年)
2.25は約「0.20%」(前週末は「0.21%」)で前週よりやや低下。
ここ5年で最も高い水準。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
2.25は1ドル「115.5」円。前週は「115.0」円で円安。
米ドル指数は前週「96.1」。
今週は「96.5」で今週はドル高。
週末まではリスクオフでドル高著明。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2021年10月末
2.25の日本バフェット指標は「1.23」(前週は1.26)で今週は低下。
直近の10年移動平均は「1.01」であり、今は移動平均より約22%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
やや割高~割高?
と推測。
2.25の日本の時価総額は約「705.4兆円」(全市場の合計値)。
昨年3月頃から続いていたレンジより低い水準。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2022年2月10日
2021.2.18 32658億円(約3.3兆円)。
前週比−217億円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2019年9月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2022年1月末の東証一部PBRは「1.2」倍(前月比±0)。
2021年以降1.2~1.3倍で推移。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータ ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
2.18は「-12.93」(前週は「-10.90」)で前週より悪化。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや不安?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
2.25は「25.56」。前週の「25.35」よりやや上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
ふつう~やや不安?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高~割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高~割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分をごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●信用買い残、東証一部PBR:やや割高な印象
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2.25のドル建て日経平均は約「230」で前週(235)より低下。
コロナ前のピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)でドル建て日経平均では約1年、下げ相場継続中。
日欧米株価指数、直近ピークからの水準
☆TOPIX直近高値「2120」(2021年9月)
⇒現在約-12%水準(前週は-9%)
☆欧州株、ユーロ・ストックス50直近高値「4415」(2021年11月)
⇒現在約-10%水準(前週は-8%)
☆S&P500直近高値「4819」(2022年1月)
⇒現在約-9%水準(前週は-10%)
※すべて現地通貨建て
おわりに
ロシアがウクライナに侵攻するのかしないのか
の情報が相場に影響しやすかった今週。
相場ストーリーとして短期的には
・侵攻する⇒リスクオフ
・侵攻しない⇒リスクオン
と分かりやすいものの、そもそもロシア側、ウクライナ側、欧米側の動きが予測できず、どの情報が正しいかも不明瞭で、身動きがとりにくい面もあったような感じ。
と前週書いていましたが、今週ロシア軍がウクライナに侵攻、リスクオフの流れとなりました。
侵攻後は株高。
ごく短期的には
・「ロシア軍がウクライナに侵攻」という不安をかきたてる噂では売りが正解
・「ロシア軍がウクライナに侵攻」という事実では買いが正解
という結果に。
理屈はわかってもなかなか行動できるものではありませんが、今回は今のところ「噂で売って事実で買う」パターン。
2月25日は早期の事態収束への期待もあって欧米株は大幅上昇。
お互いに非難と制裁の応酬合戦とはならず、できるだけ早期に落としどころが見つかるといいですが、どうなりますか。