今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
直近値は「1988」で前週比「-0.2%」。
2月月間では今のところ「+0.7%」。
直近最高値2021年9月の「2120」から約「-6.2」%水準。
日本10年債利回り(ここ1年)
直近値は約「0.50%」(前週末は「0.50%」)で前週と変わらず。
日銀設定の「0.50%」上限くらい。
ドル/円(ここ1年)
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
直近値は1ドル「136.5」円。前週は「134.2」円で大幅に円安。
米ドル指数は前週「103.8」。
今週は「105.2」でドル高。
1986年以降で3番目くらいのドル高局面。
<米ドル指数:1985年~>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2023年1月末
直近の日本バフェット指標は「1.31」で前週(1.31)と変わらず。
直近の10年移動平均は「1.11」で、今は移動平均より約19%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
やや割高?
と推測。
直近の日本の時価総額は約「738.7兆円」(全市場の合計値)。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ、世界経済のネタ帳 より作成
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2022年2月10日
2023.2.17 32236億円(約3.2兆円)。
前週比+83億円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2020年1月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
日本株PBR (TOPIX併記)
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスデータより作成 ※グラフの期間:1999年1月~2022年9月
※日本株のPBRとして2022年4月からはプライム市場のPBRを使用。それ以前は東証一部のPBR
2023年1月の日本株のPBRは「1.2」倍(前月比+0.1)。
2021年以降、2022年6月、9月、12月を除いては「1.2~1.3倍」で推移。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては今は
ふつう~やや割高?
と推測。
プライム市場のPBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(2市場、買い方。TOPIX併記)
※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成 ※2001.6~2022.10の月末値
2.17は「-9.89」(前週は「-10.32」)で前週よりやや改善。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
直近値は「16.59」。前週の「15.40」より上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.3」であり、投資家心理は
安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒ふつう~やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ」か。
リスク資産への配分をごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●日本バフェット指標、日本の時価総額、日本株PBR、信用買い残、信用評価損益率:やや割高水準か
●日経平均VI:だいぶ低い水準
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
直近のドル建て日経平均は約「204」で前週(210)と変わらず。
コロナ前のピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)で今はピークから約「-29%」水準。
日欧米株価指数、直近ピークからの水準
☆TOPIX直近高値「2120」(2021年9月)
⇒現在約-6%水準(前週は-6%。これまでのボトム、2022.3月の-17%)
☆欧州株、ユーロ・ストックス50直近高値「4415」(2021年11月)
⇒現在約-5%水準(前週は-3%。これまでのボトム、2022.9月の-26%)
☆S&P500直近高値「4819」(2022年1月)
⇒現在約-18%水準(前週は-15%。これまでのボトム、2022.10月の-28%)
※すべて現地通貨建て
週間で日本株、欧州株、米国株、すべて下落
日本株はわずかな下落。。
欧州株は先週2021年11月ピークから「-2%」水準まで上昇しましたが、今週は一休み。
TOPIXと200日移動平均(ここ1年)
※出所:マーケット|SBI証券
ここ1年のTOPIXと200日移動平均線。
直近200日移動平均線の向きは「やや上向き」。
直近値は移動平均から約「+3.2%」(前週+3.5%)水準。
1/20以降25営業日連続でプラス圏。
2022.3月以降で移動平均の上に連続でいたのは
☆2022.3月:6営業日(ピークは+1.5%)
☆2022.6月:2営業日(ピークは+0.9%)
☆2022.7~8月:9営業日(ピークは+1.5%)
☆2022.8月~9月:21営業日(ピークは+3.9%)
☆2022.9月:8営業日(ピークは+3.2%)
☆2022.10~12月:34営業日(ピークは+5.6%)
☆2023.1~2月:25営業日(ピークは+4.0%)
おわりに
※出所:マーケット|SBI証券より作成
銅価格と原油価格、ここ10年の比較チャート。
銅は青、ピンクは原油。
ともに世界景気と連動性があるとされ、どちらかというと原油は米国景気、銅は中国景気との関連が強いとか。
昨年上半期に両者ともにピークアウトしその後ともに下落。
2022年後半に銅は反転し2022年末まで上昇。
原油は少し盛り返すも続落中。
銅価格と原油価格の動きがちぐはぐな状態に。
ここにきて銅価格がやや下落。
両者ともに下落トレンドとなると世界景気、株式市場にとっては明確なネガティブメッセージですが、ちぐはぐな状況が続くのか、両者ともに上昇しちゃったりするのか、どうなりますか。