ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

2017年 春 と 今  ~日本市場の概況~

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先週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。

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今週の日経平均

f:id:yukimatu-tousi:20190111163700p:plain※出所:マーケット|SBI証券

1.11は「20,360」。前週比+4.1の大幅上昇。

12月からの大幅な下落からそこそこに立ち直っています。

2018年末は「20,015」だったので、1月は月間で+1.7%

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−16.7%」の水準。

今週の日本10年債利回り

f:id:yukimatu-tousi:20190111164144p:plain※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

1.11は約「0.01%」(前回記事では「0.00%」)。

2019年初には「−0.05%」近くまで低下する場面もありましたが、今はプラス圏。

今週のドル/円

f:id:yukimatu-tousi:20190111204101p:plain※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

今週は概ね「1ドル=108円台」で推移。

2018年のピークは10月の「1ドル=114.55円」。

現在は当時より5%以上の円高水準。

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

f:id:yukimatu-tousi:20181228223008p:plain※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年12月末

1.11の日本バフェット指標は「1.05」で先週末の「1.01」から大きく上昇。

2018年末は「1.05」で、1月は変化なし。

直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。

1年で大幅に低下しました。

 

1.11の時価総額は約「596.4兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を19.1%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

この指標だと、現在の水準は、わたしがブログを書き始めた2017年の春ごろと同じような水準。

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

f:id:yukimatu-tousi:20190111162207p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28

2018.12.28 24,780億円(約2.5兆円)。

前週比−3479億円とまれにみる大幅な減少。

2018年12月は月間で約4000億円の減少。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円で3月以降、明確な減少トレンドとなっています。

水準としては長期平均の「2.4兆円」とほぼ同程度であり、この指標からは株価水準は

ふつう?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

f:id:yukimatu-tousi:20190110135743p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20190111162805p:plain※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2018年12月末

2018年12月末の東証一部PBRは「1.1」(前月比−0.2)でした。

12月の大幅な株安を受けて低下。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

今回の上昇相場のピークは「1.5」となりそうな雰囲気。

長期平均の「1.1」と同水準であり、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.10.26

2018.12.28は「-18.78」でした。

前週の「-19.21」からマイナス幅がやや縮小。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

不安?

と推測。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ3ヵ月のチャート>

f:id:yukimatu-tousi:20190111163357p:plain※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

1.11は「23.57」。前週末は「27.55」だったので落ち着いてきています。

長期平均は「25.3」であり、投資家心理は

ふつう?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

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●信用買い残、東証一部PBR:概ね長期平均と同水準

●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-19.9%」の水準。

上記の視点では、日本株の割高感はそこそこに減退。

あとがき

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本の時価総額やバフェット指標でみると、今の株価水準は2017年の春ごろ

と似た感じ。

ただ、当時は世界景気が拡大局面にあり、TOPIXも順調に上昇していく局面でした。

f:id:yukimatu-tousi:20190111221702p:plain※出所:https://www.world-exchanges.org/Leading indicators - Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより作成  ※期間:2016.1~2018.10

上記のグラフは2018年10月までの推移で今現在の状況は表示できていませんが、今は、当時とは大きく環境が異なると推測。

今は、世界景気の減速トレンドの渦中で、2018年1月のピークからTOPIXが20%ほど低下してきた状態。

今後の景気動向は分かりませんが、状況としては、

★2017年春は上昇相場の途中

★今は下落相場の途中?

という雰囲気は感じます。

今後どうなるか。

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