今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
11.22は「23113」で前週比「-0.8%」。
10月末は「22927」で11月月間では「+0.8%」。
昨年末は「20015」だったので今年は「+15.5%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−5.5%」の水準。
今週の日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
11.22は約「−0.08%」(前週末は「−0.07%」)で前週とあまり変わらず。
11.21には「−0.12%」程度まで低下。
今週のドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
今週はあまり動かず。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年10月末
11.22の日本バフェット指標は「1.18」で前週の「1.19」よりやや低下。
2018年末は「1.06」で、今年は上昇。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」。
時価総額は約「660.0兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を10.4%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.77」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2019年4月12日
2019.11.15 21233億円(約2.1兆円)。
前週比+422億円。
指数の上げ幅に比して控えめですが、とりあえず増加。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、概ね減少トレンドとなっており市場の熱気は感じません。
水準としては長期平均の「2.4兆円」よりやや少なく、この指標からは
ふつう~やや割安?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末の概算値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年10月末
2019年10月末の東証一部PBRは「1.2」(前月比+0.1)でした。
5月以降5ヶ月間「1.1倍」が続いていましたが、10月は上昇。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
ふつう~やや割高?(割安ではなさそう)
と判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
11.15は「-12.41」。
前週の「-12.57」からマイナス幅がやや縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや不安?
と推測。
今年に入ってずっと「-16~-13」あたりがレンジでしたが、9~10月の株価上昇もあってここ4週はレンジ抜け。
またレンジに戻ってくるのか。
※出所:トレーダーズ・ウェブより作成 ※期間:2019.1.11~2019.8.23
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:24.9
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
11.22は「15.18」。前週の「14.80」よりやや上昇。
長期平均は「24.65」であり、投資家心理は
安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2019.5月:25
2019.8月:26
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう~やや割安?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
先週と大差なし。
リート指数が上昇。
●「日本のバフェット指標」「時価総額」:そこそこ高水準
●「信用買い残」「信用評価損益率」:平均以下
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-11.5%」の水準
●東証REIT指数:大幅上昇(週間で+3.0%)
今週の日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円の買い出動。
中銀が1年で時価総額の1%程度を売らないで(今のところ)買い増し続ける日本市場。
下記サイトによれば今週は2回の出動。
10/9以来の久々の出動。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
あとがき
<ドル建て日経平均:ここ4年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
今週ドル建て日経平均はやや下落。
2019.11.22は2018年10月と同程度の「212.77」。
直近ピーク、2018年1月の概算値は「218」で少し遠のく。
<日経平均と日経VI:ここ2年>
18.1月や18.10月のようにそろそろ日経平均が下がり日経VIが上昇するのか。
あるいはしばらくは下がらず上昇相場が続くのか。
また記事にしますが、11.22、Markit発表の製造業PMI(11月の速報値)は米国、日本、ユーロ圏、全て上昇。
米国、ユーロ圏の製造業の持ち直し感は鮮明で、このトレンドが続けば市場にとってはポジティブ材料か。
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