今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
2.5は「28779」で前週比「+4.0%」。
1月末は「27663」で2月月間では「+4.0%」。
日経平均の直近高値は2021年1月の「28980」で今は「-0.7%」の水準。
日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
2.5は約「0.05%」(前週末は「0.05%」)で前週とほぼ変わらず。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
2.5は1ドル「105.4」円。前週は「104.7」円で円安。
2020年は「1ドル=101.2~112.2円」の変動で今は昨年のレンジ内。
米ドル指数は前週「90.5」。
今週は「91.0」でドル高。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2021年1月末
2.5の日本バフェット指標は「1.35」。
1989年頃のバブル(過去最高は「1.45」)以降では最高水準。
直近の10年移動平均は「0.93」であり、今は平均より約45%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
2.5の日本の時価総額は約「727.0兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を1.3%下回っています。
約3年前の史上最高水準に迫っています。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年1月29日
2021.1.29 27695億円(約2.8兆円)。
前週比+1591億円と大幅な増加。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.8兆円」より多くこの指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2020年1月末の東証一部PBRは「1.3」倍(前月比±0)。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
1.29は「-11.61」。
前週の「-10.05」より低下。
相場がようやく温まってきた感じもあり、信用評価損益率も改善してくるかどうか。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
2.5は「20.79」。前週の「28.63」より大きく低下。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
やや安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
引き続き割高っぽい状況。
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●信用買い残:目立って増加
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-1.0%」の水準
日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円、2020年は約7.1兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は0回の出動。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
※設備ETFの購入は換算せず
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2021.2.5のドル建て日経平均は約「273」で前週より大きめに上昇。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後の上げ相場のピークは約「278」(2021年1月)。
あとがき
信用買い残がここ4週で3600億円以上増加。
久々に目立って増加し、長期平均の2.4兆円を明確に上回ってきています。
米国のマージン・デット(証拠金債務)は2020年12月で7780億ドル。
前年は5792億ドルだったので、前年比+34%。
米国では2020年4月以降、急速に証拠金債務が増加中。
※データ出所:Margin Statistics | FINRA.org
そういえば先月空売りしていた中小型株の一つが急騰し、その他の買い銘柄の利益が吹き飛ばされる、ということが久々にありました。
日本はようやくにして少し相場が温まってきた感じ。
安易な個別株の空売りには要注意か。