ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

ピークからの下落率 -8% ⇒ -13% ~日本市場の概況~

pi-kukara今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

 

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TOPIX

※出所:マーケット|SBI証券

6.17は「1836」で前週比「-5.5」。

6月月間では今のところ「-4.0%」。

直近最高値2021年9月の「2120」から約「-13.4」%水準。

日本10年債利回り

※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

6.17は約「0.32%」(前週末は「0.25%」)で前週より上昇。

日本時間になればまた下がりそう。

ドル/円(ここ5年)

※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com

6.17は1ドル「135.0」円。前週は「134.4」円で3週続いて円安。

米ドル指数は前週「104.2」。

今週は「104.5」で今週もドル高。

3週続いて「円安ドル高」に。

<米ドル指数:1985年~>

※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 

※期間:1985年1月末~2022年4月末

6.17の日本バフェット指標は「1.23」で前週(1.30)より低下。

直近の10年移動平均は「1.05」で、今は移動平均より約17%高い水準。

一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は

やや割高~割高

と推測。

6.17の日本の時価総額は約「685.4兆円」(全市場の合計値)で700兆円割れ。

昨年3月頃から続いていたレンジ(720~770兆円くらい)の下限程度の水準。

過去最高は2021年9月の805.3兆円。

※出所:日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 より作成

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

f:id:yukimatu-tousi:20220218175914p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2022年2月10

2022.6.10 30713億円(約3.1兆円)。

前週比+395億円。

水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は

やや割高?

と推測。

<2019年9月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>

※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

日本株PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20210109161538p:plain

※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末

※日本株のPBRとして2022年4月からはプライム市場のPBRを使用。それ以前は東証一部のPBR

2022年5月末の日本株のPBRは「1.2」倍(前月比±0)。

2021年以降1.2~1.3倍で推移。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

長期平均は「1.1」で水準としては

やや割高?

と推測。

プライム市場のPBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率(買い方)

f:id:yukimatu-tousi:20210116140958p:plain
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータ ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8

6.10は「-10.56」(前週は「-11.08」)で前週より改善。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

ふつう

と推測。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

2000年11月からの

・長期平均:24.9

・長期中央値:23.4

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ2年のチャート:日経平均を併記>

※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成

6.17は「27.31」。前週の「21.27」より上昇。

日経平均VIの長期中央値は「23.3」であり、投資家心理は

やや不安?

と推測。

節目の30には届かない水準。

※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。

2018.2月:38

2018.10月:31

2018.12月:33

2020.3月:61

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒やや割高~割高?

★信用買い残⇒やや割高?

★東証一部PBR⇒やや割高?

★信用評価損益率⇒割安ではない?

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?

上記から日本株式の水準は

「やや割高?」

と推測。

日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ」か。

リスク資産への配分をごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。

※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で 

バブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準

●信用買い残、東証一部PBR:やや割高な印象

●TOPIX:2007年にやや接近

ドル建て日経平均

<ドル建て日経平均:ここ5年>

※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値

6.17のドル建て日経平均は約「194」で前週(208)より大幅に低下。

コロナ前のピークは約「219」。

コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)で今はピークから約「-33%」水準。

ドル建て日経平均は1年以上下げ相場継続中。

日欧米株価指数、直近ピークからの水準

☆TOPIX直近高値「2120」(2021年9月

 ⇒現在約-13%水準(前週は-8%)

☆欧州株、ユーロ・ストックス50直近高値「4415」(2021年11月

 ⇒現在約-22%水準(前週は-18%)

☆S&P500直近高値「4819」(2022年1月

 ⇒現在約-24%水準(前週は-19%)

※すべて現地通貨建て

今週は日本株、米国株、欧州株、すべてピークからの下落幅が4~5%深まる。

おわりに

※出所:マーケット|SBI証券

ここ1年のTOPIXと200日移動平均。

200日移動平均線はやや低下。

2021年9月が直近ピークでその後は下げトレンド。

2022年3月と6月に一時200日移動平均を突破。

先週

今は移動平均付近で、今のところ跳ね返されそうな雰囲気。

と書いていましたが、今回は移動平均あたりできれいに跳ね返される。

<先週の状況>

※出所:マーケット|SBI証券より作成

ここ1年でみると昨年9月をピークにきれいな下げ相場のチャートとなっており、先週ピークから「-8%」と欧米より健闘していたTOPIXも、今週は欧米株と一緒に大きめに下落、ピークから「-13%」に。

今のところ

「役人的配慮として、日銀は選挙直前にわざわざ金融市場を混乱させて、あとで政権からにらまれても困るので、緩和スタンスを崩さないのでは?」

という推測が当たっている状況。

もし日銀の政策変更があるとすれば、早くても7月の参院選後?という見立て 

ただ、日銀の金融緩和、円安サポートがあってもこの状況。

選挙後、何らかの日銀スタンスの変更で、円高、株安への振れ幅は大きくなる可能性も。

ショート派には比較的分かりやすいチャンス、かも。

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