今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
6.24は「1867」で前週比「+1.7%」。
6月月間では今のところ「-2.4%」。
直近最高値2021年9月の「2120」から約「-11.9」%水準。
日本10年債利回り
6.24は約「0.21%」(前週末は「0.32%」)で前週より低下。
0.25%の壁は破られず。
ドル/円(ここ5年)
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
6.24は1ドル「135.2」円。前週は「135.0」円で4週続いて円安。
米ドル指数は前週「104.5」。
今週は「103.9」で今週はややドル安。
4週続いて「円安ドル高」にはならず。
円安は4週連続。
<米ドル指数:1985年~>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2022年4月末
6.24の日本バフェット指標は「1.26」で前週(1.23)より低下。
直近の10年移動平均は「1.05」で、今は移動平均より約20%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
やや割高~割高?
と推測。
6.24の日本の時価総額は約「699.1兆円」(全市場の合計値)で700兆円に少し届かず。
昨年3月頃から続いていたレンジ(720~770兆円くらい)より低い水準。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2022年2月10日
2022.6.17 32327億円(約3.2兆円)。
前週比+1614億円の大幅増加。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2019年9月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
日本株PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
※日本株のPBRとして2022年4月からはプライム市場のPBRを使用。それ以前は東証一部のPBR
2022年5月末の日本株のPBRは「1.2」倍(前月比±0)。
2021年以降1.2~1.3倍で推移。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
プライム市場のPBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータ ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
6.17は「-13.20」(前週は「-10.56」)で前週より悪化。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや不安?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
6.24は「23.08」。前週の「27.31」より大きく低下。
日経平均VIの長期中央値は「23.3」であり、投資家心理は
ふつう?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高~割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ」か。
リスク資産への配分をごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●信用買い残、東証一部PBR:やや割高な印象
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
6.24のドル建て日経平均は約「197」で前週(194)より上昇。
コロナ前のピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)で今はピークから約「-32%」水準。
ドル建て日経平均は1年4ヶ月ほど、下げ相場継続中。
日欧米株価指数、直近ピークからの水準
☆TOPIX直近高値「2120」(2021年9月)
⇒現在約-12%水準(前週は-13%)
☆欧州株、ユーロ・ストックス50直近高値「4415」(2021年11月)
⇒現在約-20%水準(前週は-22%)
☆S&P500直近高値「4819」(2022年1月)
⇒現在約-19%水準(前週は-24%)
※すべて現地通貨建て
今週は日本株、米国株、欧州株、すべて上昇。
S&P500は大きく反発、2週前の水準に戻った感じ。
おわりに
※出所:マーケット|SBI証券
ここ1年のTOPIXと200日移動平均。
今は移動平均の下で、移動平均線もやや下向き。
2021年9月が直近ピークでその後は下げトレンド継続中。
S&P500が24%下げた状態でFRBの今後の方針⇒「利上げ」「量的引き締め」
6.20の上記記事で
短期的には恐怖指数は30を上回り、ジャンク債スプレッドは長期中央値を17%上回るなど、それなりの悲観は漂い、今月だけでS&P500は11%も下げているので、月後半は大きい資産運用主体の月末リバランスなども入って、少しは落ち着きそうな雰囲気も。
と書いていましたが、今週は世界的に株価上昇。
日本株はさほど上げていませんが、わたしが関わっているロングショート銘柄のショートサイドの銘柄はわりと元気でわたしの利益を食いつぶしています。
個人的な経験則として、日本株で安易にショートに力を入れると痛い目にあいやすい時期は
①3、6、9、12月の月後半。特に3月、9月
②信用買い残が長期平均2.4兆円の2割増し以上、ざっと2.9兆円を超えている時期(今は3.2兆円)
③長期的にみると下げ相場が続いていて、視点がニュートラルでなく、弱気にぶれている時期
など。
今はちょうど、①~③のすべてに当てはまる時期で、今のロングショートポジションは久々にややロングの多いポジションに。
それでも先週週間ではトントンだったので、信用買い残3.2兆円で円安サポートがあって選挙を控える現状の日本市場には悲観を感じない状況。
とりあえず6月末まであと4日くらいは強気、来週はショートサイドに個別株でなく「日経平均プットオプションの買い」を置き、ロングサイドは個別株にして、少し強気に攻めてみようかという状況。