ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

TOPIX:2018年1月高値から「-16.7%」 ~日本市場の概況~

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今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。

今週の日経平均

f:id:yukimatu-tousi:20181214153254p:plain※出所:マーケット|SBI証券

12.14は「21,375」。先週末比−1.4

週末に下落し週間でも下落しました。10月末の「21920」も下回っています。

11月末は「22,351」だったので、12月は今のところ−4.4%

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−12.6%」の水準。

今週の日本10年債利回り

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※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

2018.7.23以降、日銀が0.2%程度までの金利水準を容認する?

という話もある日本の長期国債利回り。

12.14は約「0.04%」(前週は「0.06%」)。

低下基調が続き、今週は「0.03%」一瞬下回るシーンも。

2018.7.23以降の利回りの最高値は2018年10月の「0.169%」。

今週のドル/円

f:id:yukimatu-tousi:20181214201512p:plain※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

今週は概ね「1ドル=112円台中盤~113円台中盤」で推移。

最近は「株安⇔円高」の連動感が薄い場面も増えている印象。
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5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

f:id:yukimatu-tousi:20181214223925p:plain※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年11月末

12.14の日本バフェット指標は「1.10」で先週末の「1.13」から低下。

11月末は「1.16」で、12月は現時点で大きく低下。

直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。

 

12.14の時価総額は約「615.2兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を16.5%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

この指標では昨年の6月頃と似たような水準。

2018年9月末以降、2か月半の下げがきつくなっています。

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

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※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年7月27

2018.12.7 30,275億円(約3.0兆円)。

前週比+1170億円と大幅な増加。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。

水準としては長期平均の「2.4兆円」より大きく、この指標からは

やや割高?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

f:id:yukimatu-tousi:20181214152527p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

今年は3月頃にピーク、10月に一度盛り返していますが、トレンドとしては3月以降は減少トレンドか。

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年11月末

2018年11月末の東証一部PBRは「1.3」(前月比+0.1)でした。

11月の小幅な株高を受けて上昇。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

今回の上昇相場のピークは「1.5」となるのかどうか。

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.10.26

2018.12.7は「-12.54」でした。前週の「-10.57」からマイナス幅が縮小。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

やや不安?

と推測。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ3ヵ月のチャート>

f:id:yukimatu-tousi:20181214152816p:plain※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

12.14は「21.84」。前週末は「21.32」だったので今週はやや上昇。

10月以降概ね「20」以上の値が多くなっています。

長期平均は「25.3」であり、投資家心理は

やや安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

f:id:yukimatu-tousi:20181214202432p:plain●日本のバフェット指標:2007年の「1.09」に接近。ほど同じ水準

●日本の時価総額:2007年にやや接近

●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-16.7%」の水準。今年はだいたいこのくらいの水準から復活してきましたが、今回はどうなるか

あとがき

昨年末の日経平均は「22765」で今は「21375」(−6.1%)。

TOPIXは「1818」で今は「1592」(−12.4%)。

最近株価の変動幅が大きいこともあり、何が起きるか分かりませんが、日本株は今年プラスで終えるのはやや難しいか。

何でも調べる人がいるようで、1980年以降、日経平均は年間マイナスだと、マイナスは1年で終わらず、必ず2~3年連続でマイナスになっているとのこと。

※1990~92(3年)、1996~98(3年)、2000~02(3年)、2007~08(2年)、2010~11(2年)

こういうジンクスだけを頼りに投資をする気にはなりませんが、月足や年足のデータというのは、長期的な傾向を見る上で便利なので、興味深くはあります。

今年もあと2週間、年末に大きく下げるイメージはあまりありませんが、どうなりますか。

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