ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

株価指数の動きほど元気はない? ~日本市場の概況~

f:id:yukimatu-tousi:20190215094443p:plain今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

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今週の日経平均

f:id:yukimatu-tousi:20190215162120p:plain※出所:マーケット|SBI証券

2.15は「20,901」。前週比「+2.8%」。

2019年1月末は「20,773」だったので、2月は今のところ+0.6%

昨年末は「20,015」だったので、今年は「+4.4%」。

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−14.5%」の水準。

今週の日本10年債利回り

f:id:yukimatu-tousi:20190215162542p:plain※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

2.15は約「−0.02%」(前週末は「−0.03%」)。わずかなマイナス圏で推移。

今週のドル/円

f:id:yukimatu-tousi:20190215162658p:plain※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

今週は主に「1ドル=110円台」で推移。

一時111円台も。

2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

f:id:yukimatu-tousi:20190201152622p:plain
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年1
月末

2.15の日本バフェット指標は「1.08」で先週末の「1.06」より上昇。

2018年末は「1.05」で、今年はやや上昇。

直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。

 

2.15の時価総額は約「616.5兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を16.3%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

今のバフェット指標は2017.5頃と似た水準。

f:id:yukimatu-tousi:20190215220619p:plain

※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

f:id:yukimatu-tousi:20190111162207p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28

2019.2.8 25,006億円(約2.5兆円)。

前週比+467億円と小幅な増加。

今年に入って1ヶ月半、それなりに株価は上げていますが、引き続き信用買い残の動きは元気がありません。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっています。

水準としては長期平均の「2.4兆円」とほぼ同程度であり、この指標からは株価水準は

ふつう?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

f:id:yukimatu-tousi:20190215094922p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20190201151213p:plain
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年1月末

2019年1月末の東証一部PBRは「1.1」(前月と変わらず)でした。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

今回の上昇相場のピークは「1.5」となるか?

長期平均の「1.1」と同水準であり、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

f:id:yukimatu-tousi:20190201151347p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11

2019.2.8は「-15.95」でした。

前週の「-15.00」からマイナス幅がやや拡大。

信用買い残は少し増えましたが、損益率は悪化。

ぱっとしない展開。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

やや不安?

と推測。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ3ヵ月のチャート>

f:id:yukimatu-tousi:20190215162936p:plain※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

2.15は「18.64」。前週末は「19.81」でやや低下。

長期平均は「25.3」であり、投資家心理は

やや安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

f:id:yukimatu-tousi:20190215221025p:plain
●時価総額が2007年の値と離れてきました

●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-17.5%」の水準。

あとがき

f:id:yukimatu-tousi:20190215100744p:plain※出所:日本取引所グループ Yahoo!ファイナンスより作成

久々に東証1部の売買代金(1日平均)をTOPIXとからめて調べてみました。

期間は「2017.1~2019.1」。

ざっくりとですがこの期間、相場が盛り上がっているときは売買代金は3兆円を超えていることが多い模様。

2018年1月前後が最も盛り上がっていたようにみえます。

2019年1月のTOPIXは月間で「+4.9%」と大幅な反発をみせているのですが、1月の売買代金は「約2.6兆円」と減少傾向。

信用買い残も増えておらず、f:id:yukimatu-tousi:20190215094922p:plain

信用評価損益率も2018年12月以降、長期平均(-11%程)より低い値が続いています。

f:id:yukimatu-tousi:20190215163219p:plain※出所: トレーダーズ・ウェブより作成
日本株は株価指数の動きほど元気はないと思われ、何かのきっかけで崩れそうな雰囲気も。

ただ、3/1までは米中協議のニュースもあって、上下ともにぶれが大きそうな感じも。

zai.diamond.jp

2018年9月の「安倍首相自民党総裁三選」、2018年11月末頃の「米中首脳会談」ではイベント前後に大幅な上げ相場、その後大きな下げとなりましたが、今回の米中協議はどうなりますか。

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