今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
2.15は「20,901」。前週比「+2.8%」。
2019年1月末は「20,773」だったので、2月は今のところ+0.6%。
昨年末は「20,015」だったので、今年は「+4.4%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−14.5%」の水準。
今週の日本10年債利回り
2.15は約「−0.02%」(前週末は「−0.03%」)。わずかなマイナス圏で推移。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週は主に「1ドル=110円台」で推移。
一時111円台も。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年1月末
2.15の日本バフェット指標は「1.08」で先週末の「1.06」より上昇。
2018年末は「1.05」で、今年はやや上昇。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
2.15の時価総額は約「616.5兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を16.3%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
今のバフェット指標は2017.5頃と似た水準。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28日
2019.2.8 25,006億円(約2.5兆円)。
前週比+467億円と小幅な増加。
今年に入って1ヶ月半、それなりに株価は上げていますが、引き続き信用買い残の動きは元気がありません。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっています。
水準としては長期平均の「2.4兆円」とほぼ同程度であり、この指標からは株価水準は
ふつう?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年1月末
2019年1月末の東証一部PBRは「1.1」(前月と変わらず)でした。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
今回の上昇相場のピークは「1.5」となるか?
長期平均の「1.1」と同水準であり、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
2019.2.8は「-15.95」でした。
前週の「-15.00」からマイナス幅がやや拡大。
信用買い残は少し増えましたが、損益率は悪化。
ぱっとしない展開。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
2.15は「18.64」。前週末は「19.81」でやや低下。
長期平均は「25.3」であり、投資家心理は
やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●時価総額が2007年の値と離れてきました
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-17.5%」の水準。
あとがき
※出所:日本取引所グループ、 Yahoo!ファイナンスより作成
久々に東証1部の売買代金(1日平均)をTOPIXとからめて調べてみました。
期間は「2017.1~2019.1」。
ざっくりとですがこの期間、相場が盛り上がっているときは売買代金は3兆円を超えていることが多い模様。
2018年1月前後が最も盛り上がっていたようにみえます。
2019年1月のTOPIXは月間で「+4.9%」と大幅な反発をみせているのですが、1月の売買代金は「約2.6兆円」と減少傾向。
信用買い残も増えておらず、
信用評価損益率も2018年12月以降、長期平均(-11%程)より低い値が続いています。
※出所: トレーダーズ・ウェブより作成
日本株は株価指数の動きほど元気はないと思われ、何かのきっかけで崩れそうな雰囲気も。
ただ、3/1までは米中協議のニュースもあって、上下ともにぶれが大きそうな感じも。
2018年9月の「安倍首相自民党総裁三選」、2018年11月末頃の「米中首脳会談」ではイベント前後に大幅な上げ相場、その後大きな下げとなりましたが、今回の米中協議はどうなりますか。
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