今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
8.9は「20685」で前週比「-1.9%」。
2019年7月末は「21522」だったので、8月月間では「-3.9%」。
昨年末は「20015」だったので今年は「+3.3%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−15.4%」の水準。
今週の日本10年債利回り
8.9は約「−0.22%」(前週末は「−0.17%」)。
世界的な国債利回り安。日本国債も利回り低下傾向。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週は円高傾向。「1ドル=105円台」へ。
8月月間では今のところ2.5~3.0%程度の円高。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年7月末
8.9の日本バフェット指標は「1.06」で前週の「1.08」より低下。
2018年末は「1.06」で、今年は横這い。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」。
8.9の時価総額は約「588.6兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を20.1%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.77」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
この指標では「2017年1~4月頃」「2018年12月」「2019年5月」と似た水準。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2019年4月12日
2019.8.2 23144億円(約2.3兆円)。
前週比+1194億円の増加。
8月2日以降TOPIXは下げていますが、悪いタイミングで信用買い残は増えていますね。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっており市場の熱気は感じません。
水準としては長期平均の「2.4兆円」よりやや低く、この指標からは
ふつう~やや割安?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年7月末
2019年7月末の東証一部PBRは「1.1」(前月と変わらず)でした。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均の「1.1」と同じ水準で、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
8.2は「-14.20」。
7.26の「-14.41」からマイナス幅がやや縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
2018.12.7以降、長期平均を下回り続けており、今年に入ってずっと「-16~-13」あたりがレンジでさえない水準。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:24.9
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ1年のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
8.9は「19.71」。前週の「17.93」より上昇。
長期平均は「24.9」であり、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう~やや割安?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●いつもの5項目:すべてで2007.6月より割安傾向に
●時価総額:2007.6月に接近
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-21.3%」の水準
●東証REIT指数:株安の中、リートは好調
今週の日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円の買い出動。
中銀が1年で時価総額の1%程度を売らないで(今のところ)買い増し続ける日本市場。
今週は3回(8/5,6,7)に出動。
1回あたり約700億円で今週だけで2000億円以上買い増し。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
あとがき
先週は旅行で「~日本市場の概況~」を更新できず。
酷暑の中、海に行ったのですが日焼けというより火傷をしました。
真夏の海の幸、あまり期待していませんでしたが美味しかった。
その間一週間空いただけでずいぶん日本株は下げました。
2018.1月高値から約1年7ヶ月経過してTOPIXは-21%水準。
時間をかけてじわじわきている下げ相場か。
日本株は米国株に比べると相対的に割安な印象はあります。
かといって、もし今後米国株が本格的に崩れたとき
日本株はすでに割安っぽいからあまり株価が落ちないか?
と考えると、そんなこともなく遠慮なく落ちそうな気はします。
※日経平均のPBRは現在「1.03」で低めですが、過去には「0.81」(2009.3月)とか「0.87」(2012.6月)という数字もあり
※個人の感想、勘です。先のことはわかりません
引き続きじんわり景気減速が続く米国景気、世界景気の動向がポジティブになるまで、気楽なポジションでいい時期を待つ方針。
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