ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

短期的にはショック症状 ~日本市場の概況~

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先週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

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日経平均

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※出所:マーケット|SBI証券

3.6は「20750」で前週比「-1.9%」。

2月末は「21143」で3月月間では「-1.9」。

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−15.1%」の水準。

日本10年債利回り

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※出所:
日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成

3.6は約「-0.13%」(前週末は「-0.15%」)で前週よりやや上昇。

世界的に国債にマネーが逃避中。

ドル/円

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※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com

円高方向へ。

3月月間では「2.6%」円高方向へ。

2019年のピークは4月「1ドル=112.41円」で、ボトムは1月の「1ドル=104.97円」。

節目の105円を下回ってくるかどうか。

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2020年2
月末

3.6の日本バフェット指標は「1.02」で前週の「1.04」より低下。

直近の10年移動平均は「0.87」。

移動平均より「17.2%」ほどプラスにかい離しており、一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは

日本株はやや割高?

と推測。

直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」(このときは移動平均から「66.6%」上方かい離)。

 

日本の時価総額は約「574.6兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を22.0%下回っています。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

f:id:yukimatu-tousi:20190419215416p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2019年4月12

2019.2.28 23479億円(約2.3兆円)。

前週比-455億円。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。

水準としては長期平均の「2.4兆円」よりやや低く、この指標からは

ふつう~やや割安?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末の概算値と直近数値>f:id:yukimatu-tousi:20200307214429p:plain

※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年2
月末

2020年2月末の東証一部PBRは「1.0」(前月比-0.2)で大きく低下。

2016年9月以来の1.0倍。

やや割安感が出てきましたが、さらに下がるかどうか。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

長期平均は「1.1」で水準としては

ふつう~やや割安?

と判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2020.1.31

2.28は「-21.35」。

前週の「-15.25」からマイナス幅が拡大。

久々に「-20」に到達。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

不安?

と推測。

昨年は「-16~-11」の狭いレンジでずっとうろうろ。

今年は節目の「-20」を下回るショックが起きています。

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※出所:トレーダーズ・ウェブより作成 ※期間:2019.1.11~2019.12.27

割安の目安「-20」以下なので、割安である可能性。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:24.9

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ2年のチャート:日経平均を併記>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成

3.6は「36.41」。前週の「42.81」より低下。

長期平均は「24.65」であり、投資家心理は

不安?

と推測。

割安の目安「30」より大きく株価水準としては「割安である」可能性も。

※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。

2018.2月:38

2018.10月:31

2018.12月:33

2019.5月:25

2019.8月:26

2020.2月:43

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒やや割高?

★信用買い残⇒ふつう~やや割安?

★東証一部PBR⇒ふつう~やや割安?

★信用評価損益率⇒割安?

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安?

上記から日本株式の水準は

「ふつう?」(中立)

と推測します。

また

★日銀の金融政策:緩和的(ポジティブ要因?)

★日本の景気 :悪化傾向(ネガティブ要因?)

と推測。

株価水準、金融政策、景気動向から考え、現時点で日本株に関して

ややネガティブ

なスタンス。

※個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

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サブプライムバブル期に比べて割安感が出ています。

●緑で囲った項目:平均以下だったり2007年以下だったり

●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-23.0%」の水準

●東証リート指数:先週はやや上昇

日銀ETF買い

2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円の買い出動。

下記サイトによれば今週は2回(全日)出動。2000億円ほど購入。

一回当たりの購入額を1002億円に増加させている模様。

※参照サイト:●TOPIX:日銀ETF買い入れ結果https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/

ドル建て日経平均

<ドル建て日経平均:ここ4年>

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※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値

2020.3.6のドル建て日経平均は「195.99」(前週は「194.20」)でやや上昇。

今回の上げ相場では今のところ「219」程度がピーク。

あとがき

日経VIが「30」を超え、信用評価損益率が「-20」を下回り、久々に円高が進行し、短期的にはショック症状を呈しています。

ただ、東証一部のPBRは2月末時点で「1.0」倍でそれほど低くはない状況。

すごく割高、とは思いませんが長期的に割安かは不明。

個人的には景気動向を確認して、景気が上向きになってきた時期にリスクテイクを増やしてもいいように感じるところ。

現時点で日本景気動向に関しては悲観的。

先週日銀は1日分のETF購入額を「約700億円⇒1000億円」に増やしてきた模様。

円高やコロナが止まらないとしんどい状況が続くかもしれませんが、他にも新たに何か手を打ってくるかどうか、気になるところ。

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