ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

5ヵ月で<TOPIX:+17%><Jリート:-4%> ~日本市場の概況~

今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

 

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TOPIX

※出所:マーケット|SBI証券

直近値は「2772」で前週比「+1.1」。

5月月間では「+1.1」でした。

2021年9月の「2120」から約「+31」%水準。

日本10年債利回り(ここ1年)

※出所:マーケット|SBI証券

直近値は約「1.07%」(前週末は「1.01%」)。

昨年ピークを抜いて続伸。

ドル/円(ここ1年)

※出所:マーケット|SBI証券

直近値は1ドル「157.3」円。前週は「156.9」円でやや円安。

米ドル指数は前週「104.7」。

今週は「104.6」でややドル安。

1986年以降で3番目くらいのドル高局面。

<米ドル指数:1985年~>

※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 

※期間:1985年1月末~2024年3月末

直近の日本バフェット指標は「1.63」(前週は1.61)。

直近の10年移動平均は「1.18」で、今は移動平均より約38%高い水準。

一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は

割高

と推測。

直近の日本の時価総額は約「993.6兆円」(全市場の合計値)。

※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ世界経済のネタ帳 より作成

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残(2市場、買い方。TOPIX併記)

※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブTOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成  ※2001.6~2023.11の月末値

最新値は 47400億円(約4.7兆円)。

前週比+563億円。

水準としては長期中央値の「2.5兆円」より多く、この指標から株価水準は

割高?

と推測。

<2021年11月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>

※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

日本株PBR (TOPIX併記)

※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループTOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスデータより作成 ※グラフの期間:1999年1月~2023年7月

※日本株のPBRとして2022年4月からはプライム市場のPBRを使用。それ以前は東証一部のPBR

2024年4月の日本株のPBRは「1.4」倍(前月比+0.0)。

直近ピークは2018年1月の「1.5」。

直近ボトムは2020年2~4月の「1.0」。

長期平均は「1.2」で水準としては今は

やや割高?

と推測。

プライム市場のPBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブTOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成  ※2001.6~2023.5の月末値

最新値は「-7.17」(前週は-6.44)。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

楽観

と推測。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

2000年11月からの

・長期平均:24.9

・長期中央値:23.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ2年のチャート:日経平均を併記>

※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成

直近値は「16.84」(前週は16.96)。

日経平均VIの長期中央値は「23.3」であり、投資家心理は

やや安心~安心?

と推測。

※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。

2018.2月:38

2018.10月:31

2018.12月:33

2020.3月:61

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高?

★信用買い残⇒割高?

★東証一部PBR⇒やや割高?

★信用評価損益率⇒割安ではない?

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?

上記から日本株式の水準は

「やや割高~割高?」

と推測。

※個人の直感、感想です。投資は自己判断、自己責任で 

バブル期と「今」のデータ比較

出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

●日本バフェット指標、信用買い残、信用評価損益率:割高感あり

●日本株PBR:やや割高感あり

●日経平均VI:安心感あり

●東証リート指数:続落

ドル建て日経平均

<ドル建て日経平均:ここ5年>

※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値

直近のドル建て日経平均は約「245」(前週は246)。

直近ピークは約「289」(2021年2月)で今はピークから約「-15%」水準。

日欧米株価指数、2021~2022年ピークからの水準

☆TOPIX、2021~2022年の高値「2120」(2021年9月

 ⇒現在約+31%水準(前週は+29%。これまでのボトム、2022.3月の-17%)

☆欧州株、ユーロ・ストックス50、2021~2022年の高値「4415」(2021年11月

 ⇒現在約+13%水準(前週は+14%。これまでのボトム、2022.9月の-26%)

☆S&P500直近高値「4818」(2022年1月

 ⇒現在約+10%水準(前週は+10%。これまでのボトム、2022.10月の-28%)

※すべて現地通貨建て

週間で日本株は上昇。

欧州株はやや下落。

米国株は変わらず、でまちまち。

TOPIXと200日移動平均(ここ1年)

※出所:マーケット|SBI証券

ここ1年のTOPIXと200日移動平均線。

直近値は移動平均から約「+11.2%」(前週+10.5%)水準。

2022.3月以降で移動平均の上に連続でいたのは

☆2022.3月:6営業日(ピークは+1.5%)

☆2022.6月:2営業日(ピークは+0.9%)

☆2022.7~8月:9営業日(ピークは+1.5%)

☆2022.8月~9月:21営業日(ピークは+3.9%)

☆2022.9月:8営業日(ピークは+3.2%)

☆2022.10~12月:34営業日(ピークは+5.6%)

☆2023.1~3月:40営業日(ピークは+7.1%)

☆2023.3~2024.6月:294営業日(ピークは+18.0%)

おわりに

信用買い残の約4.7兆円をはじめとして、総じて割高感のある日本株。

日本の時価総額は一時1000兆円以上を超えていましたが、ここ9週は1000兆円割れ。

今は約994兆円で再び1000兆円に迫っています。

直近の日本バフェット指標は「1.63」。

直近の10年移動平均は「1.18」で、今は移動平均より約38%高い水準。

※2024年4月末は+37%、5月末は+38%でした

今回の株高は2024年3月末の+40%程度がピークなのか、さらに高みがあるかどうか。

日経VIも低下傾向でまったりしてきており、かなり顕著な楽観状況。

<日本のバフェット指標:10年移動平均からの乖離率>

※出所:日本取引所グループ 世界経済のネタ帳より作成

※参考

www.yukimatu-value.com

 

<日本10年債利回り(ここ1年)>

※出所:マーケット|SBI証券

日本の長期金利、直近値は約「1.07%」(前週末は「1.01%」)。

昨年秋のピーク水準を抜きました。

昨年末は「0.62%」だったので5ヵ月で「0.45%」上昇しました。

<東証リート指数:最近の月間値動き>

※出所:Tokyo Stock Exchange REIT 過去のレート - Investing.comより作成

この5ヵ月でJリートは約3.7%下落。

金利上昇の影響をもろに受けている感じ。

<TOPIX:最近の月間値動き>

※出所:TOPIX 過去のレート - Investing.comより作成

一方TOPIXはこの5ヵ月で約17.2%上昇。

株にとっても金利上昇はネガティブ案件ですが、この5ヵ月の円安(ドル円は約11.5%上昇)の追い風もあり、Jリートとは全く異なる状況。

もし今後米国景気悪化が意識されれば、

☆日米金利差縮小もあって円高株安となり

☆リートよりも株が弱い

というシーンも見られそうですが、とりあえずこの5ヵ月のTOPIXはJリートに圧勝。

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